[イベント]

CPS/IoT時代を拓く次世代テクノロジーが勢ぞろいした‘CEATEC JAPAN 2016’

― 新型センサーからLPWA・VPP・自動運転・AI・Society 5.0まで ―
2016/11/10
(木)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

TDK:各種センサーなどで6つのIo“X”を実現

 TDKのブースでは、「人と未来をつなぐ、Io“X”テクノロジー」をテーマに、展示・デモが行われた。具体的には、①IoS(Sports、スポーツ。小電力向けワイヤレス給電)、②IoV(Vehicle、自動運転車。TMR角度センサー注2)、③IoM(Medical、医療。圧電センサー)、④IoR(Robot、ロボット。産業機器用ワイヤレス給電)、⑤IoA(Agriculture、農業。湿度センサー)、⑥IoH(Human、人の暮らし。生体センサー)の6つのIo“X”が展示された。

 写真4は、このうち、IoS(スポーツがインターネットとつながる社会)の例である。このIoS(Internet of Sports)では、散歩時などに、スマートシューズ(レノボ製)の靴底(ソール)に内蔵されたセンサーから発せられる、歩数や移動距離、消費カロリーなどの情報が無線によってスマホで受信される。センサーへの電源は、充電池と接続された靴底のコイルへ、床側に設置されたワイヤレス給電注3コイルから給電される(写真5、図6)。

写真4 IoS:レノボ(Lenovo Corporation)のスマートシューズの例

写真4 IoS:レノボ(Lenovo Corporation)のスマートシューズの例

出所 編集部撮影

写真5 TDKのワイヤレス給電コイル

写真5 TDKのワイヤレス給電コイル

▲右側がスマートシューズの靴底に内蔵されるワイヤレス給電コイル。 左側は床側に設置されるワイヤレス給電コイル。
出所 編集部撮影

図6 IoSにおけるランニングデータの取得とワイヤレス給電充電の仕組み

図6 IoSにおけるランニングデータの取得とワイヤレス給電充電の仕組み

出所 編集部撮影

WHERE:BLTに準拠のメッシュ型ビーコンソリューション

 ジオアプリ(位置情報を活用したスマホ向けアプリ)やビーコン注4ソリューション(GPSに代わる測位インフラ)を開発・提供するIoT企業「WHERE」(ウェア。東京都千代田区)は、IoT時代の基盤技術として注目を集める次世代ビーコン「EXBeacon」(エックスビーコン)を開発し、展示した。

 このEXBeaconは、低消費電力規格であるBLE(Bluetooth Low Energy。Bluetooth 4.0)をベース(2.4GHz帯を使用)に、メッシュネットワーク機能を搭載した次世代ビーコン(写真6、写真7)で、端末同士の時刻同期も可能である。EXBeaconは、従来の独立して電波を発信するビーコン端末と異なり、端末同士が相互通信を行い、廉価なネットワーク(メッシュネットワーク)を形成し注5、これによって通信範囲を拡張できる。

写真6 実演中の次世代ビーコン(端末)のモジュール

写真6 実演中の次世代ビーコン(端末)のモジュール

出所 編集部撮影

写真7 WHEREのビーコン端末

写真7 WHEREのビーコン端末

▲スマホはこの端末から情報を受信する。
出所 編集部撮影

 すでに東京都立川市のファーレ立川アート(約200m×300mのエリア)で実証実験(実施期間2016年8月15日〜2016年10月31日)が行われており、その実用化も間近い。

 なお、2016年6月には、Bluetooth 4.2に続く最新バージョン「Bluetooth 5」が

Bluetooth SIGから発表されたが、Bluetooth 5では従来の1Mbpsに2Mbpsの倍速モードが追加された。さらにメッシュ機能が取り入れられて、通信可能距離は従来比の約4倍となったが、同社では、このバージョンにも対応していく。


▼ 注2
TMR角度センサー:TDKが、HDDヘッドで実績のあるTMR(Tunnel Magneto Resistance)技術を応用し開発した、高出力、高精度、高安定性のセンサー。角度センサーはモーター軸などの回転角を検出するセンサーのこと。

▼ 注3
ワイヤレス給電:WPC(Wireless Power Consortium)で策定されたワイヤレス給電の国際標準「Qi(チー)規格」(最大出力:5W)

▼ 注4
ビーコン(灯台)と言われるBLEの無線通信機能を内蔵した小型端末であり、スマホ(利用者)がビーコンに近づくとスマホアプリが信号を受信し専用サーバに問い合わせる。そこでビーコンに紐付いた情報を取得しアプリに表示する。例えば、センサーとビーコンを組み合わせ、温度・湿度管理や混雑状況などの環境情報をネットワーク全体で共有・管理できるようになる。

▼ 注5
これをWHEREでは、TAN(Things Area Network)と呼ぶ。

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