[特別レポート]

中国ケータイ最前線(3):中国の携帯電話のビジネス・モデル

2008/02/22
(金)
陶 一智

本年2008年に開催される北京オリンピックを目前に、中国では、新しい3Gモバイル規格「TD-SCDMA」のサービス開始に向けて活発なトライアル実験が進んでいます。1987年11月18日、広州で始まった中国の携帯電話システムは、2007年11月で20年目を迎えました。人口13億人の中国での携帯電話のユーザーは、いまや5億人を超える世界最大のネットワークになっています。そこで、世界がもっとも注目する中国の通信ネットワーク事情をレポートします。図やグラフだけでなく、携帯電話の利用方法の違いなど、できるだけ具体的に分析し、中国と日本の携帯電話事情の違いを明らかにしていきます。
第3回は、中国の携帯電話のビジネス・モデルの違いについて説明します。
陶一智(とう・いちち)(著) TERMONYインターネットビジネス事業部代表
村上健一郎(むらかみ・けんいちろう)(監修)法政大学ビジネススクール

北京オリンピック記念連載!

 

≪1≫通信サービスと端末販売の事業者が分かれている中国の携帯電話ビジネス

今回は、中国の携帯電話サービスについて説明します。

中国の携帯電話のビジネス・モデルは、日本と大きく異なっています。日本は、携帯電話の通信事業者が端末販売まで手がける垂直統合型モデルです。これに対し、中国は、携帯端末の販売と通信サービスを提供する事業者が別になっている水平分業型モデルです。これを図1に示します。

図1 日本と中国のビジネス・モデルの違い
図1 日本と中国のビジネス・モデルの違い

携帯電話サービスを利用したい場合、日本では、図2のように、ユーザーは、通信事業者の営業所や代理店に行って、携帯端末を買うのと同時に、料金プランを選んで、通信サービスに加入します。

図2 日本の携帯電話ビジネス
図2 日本の携帯電話ビジネス(クリックで拡大)

しかし中国では、図3に示すように、ユーザーは、携帯端末は、端末の販売店で購入し、通信サービスは、携帯電話の通信事業者の営業所や代理店で購入します。つまり、携帯端末と携帯電話の通信サービスが、別々に販売されているわけです。

図3 中国の携帯電話ビジネス
図3 中国の携帯電話ビジネス(クリックで拡大)

これらのモデルの違いを頭に入れておけば、これから説明する中国の状況がなぜそうなっているのかを理解することができます。

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