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住友電工、太陽光発電システムの自立出力と連携できる高効率家庭用蓄電池を開発

2015/02/19
(木)
SmartGridニューズレター編集部

住友電気工業株式会社(以下:住友電工、大阪市中央区、社長:松本 正義)は、家庭用蓄電池「POWER DEPO II」を開発した。独自開発の電力変換技術を適用することで、エネルギー効率を向上させ(同社従来製品比20%向上)、コンパクト化・低価格を実現する。

POWER DEPO IIは、大容量3kWhのリチウムイオン電池を搭載し、災害などによる停電時に情報機器や家電製品に長時間給電することが可能。太陽光発電システムとの連携によって安定した電力供給を実現する。
UPS(Uninterruptible Power Supply、無停電電源装置)機能も搭載しており、一般家庭だけでなく、小規模オフィスや店舗などでの使用にも適する。また安価な夜間電力を充電、昼間に給電することで、電気代の節約にも貢献する。

同製品は、住友電工独自の高効率電力変換技術によってスリムでコンパクトなボディに収納、オフィス・店舗・住宅などでの使用を想定している。可動式(キャスター付)、工事不要(AC100Vコンセント対応)のため、取り扱いを容易にしている。

 

<製品の主な特長>

  1. 最新の電力変換技術で電気料金を削減
    独自の電力変換技術により、充放電に伴うエネルギー損失を従来方式と比べて半減し、同一容量の蓄電池で利用できる蓄積エネルギーを約20%向上。タイマー機能を搭載しているため、夜間に充電した安価な電力をピーク時間帯に利用することができ、蓄積エネルギーの向上により電気料金の削減効果をさらに高める。
     
  2. 長寿命・大容量で低価格を実現
    充放電回数6,000回以上の長寿命、大容量3kWhの高性能リチウムイオン電池を搭載しながら、無駄を省いたシステム設計で低価格を実現。
     
  3. 太陽光発電システムとの連携が可能
    停電を検出すると瞬時に電池からの給電に切り替わるUPS機能※1と、電気製品で使用する電力の大きさによって、最大1kWの範囲で充電電力を最適制御する機能を搭載。これらの機能により、パワーコンディショナの自立出力※2を余すことなく有効に充電できるため、太陽光発電システムとの連携によって、停電時も安定した電力を長時間維持することができる。

     
  4. スリムでコンパクトな可動式ボディ
    高性能リチウムイオン電池と高効率変換回路によって、大容量3kWh、高出力1kWをタワー型パソコン並みのスリムでコンパクトなボディに収納。可動式で静音設計のため、事務室、寝室、リビングルームなど、室内のさまざまな場所で利用できる。

     
  5. 簡単設置・簡単設定
    同製品は工事を必要とせず、家庭用のコンセントに接続するだけですぐに使える。夜間電力などを利用するためのタイマー機能は、目覚まし時計のアラームと同様に前面のパネルとボタンで簡単に設定することができる。電池残量、電力使用の状況も容易に確認できる。

※1:通常時はAC入力をそのまま出力し、停電時は蓄電池によるインバータ出力に切り替わる、常時商用給電方式UPS(切替時間10ミリ秒以内)。インバータは商用電力と同じく正弦波電圧を出力する。

※2:パワーコンディショナが、停電時に、太陽電池が発電している間、専用コンセントからAC100Vの電力を給電する機能。

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住友電工

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