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日産と兼松、「米国カリフォルニア州におけるEVの行動範囲拡大実証」に参画

2015/03/04
(水)
SmartGridニューズレター編集部

2015年3月4日、日産自動車株式会社と兼松株式会社は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が米国カリフォルニア州の北部都市圏で実施する「電気自動車(EV)の行動範囲拡大実証事業」の委託先に選定されたことを発表した。実証事業では、日産が実証研究代表者として全体を取りまとめ、兼松とともに事前調査を2015年6月下旬まで行い、その調査結果をもとに実証事業の実施を予定する。

◆実証事業の目的
米国カリフォルニア州は、州内で一定台数以上自動車を販売する自動車メーカーに対し、一定比率のEVやプラグインハイブリッド車などの販売を義務付けるZEV(Zero Emission Vehicle)規制や、EVに対して優先レーンの通行許可を与える優遇措置など、ZEVの普及に対する積極的な取り組みを行っており、現在全米において自家用EVの販売台数がもっとも多い州として、主に通勤や買い物などの都市圏の移動に活用されている。
実証事業は、急速充電器を整備し、EVの行動範囲を都市間移動に拡大することを目的に実施するものである。自家用EVの販売台数が全米でもっとも多いカリフォルニア州で本実証事業を行うことで、EVのさまざまな行動パターンデータを集積し、調査・分析・研究を通じて、EVの普及と利用拡大モデルの確立を図る。

◆実証事業の内容
実証事業では、カリフォルニア州政府と協力し、同州北部の都市間をつなぐ幹線道路沿いに急速充電器を効果的に新たに設置し、あわせてEVユーザーを最適な急速充電器へ誘導する情報サービスシステム等を構築し、EVの行動範囲拡大への有効性を実証する。

事前調査結果を踏まえた実証事業における各社の役割は、以下のとおり。

【日産】

  • 急速充電器の設置及び運用
  • EVの行動変化分析

日産は、世界40カ国以上で「日産リーフ」を始めとしたEVを累計16万4,000台販売(2015年1月末時点)しており、EVの販売台数で世界トップシェアを誇る。また、世界各国のEVの走行データなどを収集するため、グローバルデータセンター(以下:GDC)を設置し、多くの地域でEVユーザーの様々な走行・充電パターンを検証している。実証事業では、事前調査の結果に加え、GDCで集約されたデータを活用することで、最適な急速充電器の設置場所を提案していく。

 

【兼松】

  • Vユーザー向けリアルタイム情報サービスの提供
  • EVやEV充電に関わるリアルタイムデータビジネスやビッグデータビジネスの検討

兼松は、M2M/IoT(Machine to Machine/Internet of Things)※1分野及び車載デバイス分野において、日本および米国の先進的な企業との協業により、自動車のM2M/IoTビジネスの開発を推進している。自動車のM2M/IoTソリューションとして、まずは実証事業においてEVユーザー向けリアルタイム情報サービスを日産と協力して展開し、事業化の検討を予定している。さらに、M2M/IoTソリューション及び車載ハードウェア製品の提案によって、より高機能なコネクテッド・カー※2のシステムやサービスを実現し、新たなビジネスモデルの構築を目指す。

実証事業で得られた成果が米国内のみならず、他の国や地域へ適用されることで、EVの利便性は世界各地で格段に向上し、EVのさらなる普及につながることが期待される。


※1:マシン・トゥ・マシン/インターネット・オブ・シングス
モノが自ら信号をインターネットで相互通信する仕組み

※2:インターネットを介してさまざまなネットワークサービスを提供する仕組みを持つ自動車

■リンク
日産
兼松

 

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