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西部ガス、九州初の都市ガスを利用したオンサイト方式商用水素ステーションの建設を開始

2015/09/16
(水)
SmartGridニューズレター編集部

2015年9月15日、西部ガス株式会社は、2015年9月16日から、福岡市東区東浜に計画している商用の燃料電池自動車用水素ステーション「東浜水素ステーション」の建設を開始すると発表した。

水素ステーションは、環境性の高さから今後の普及が期待される燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)に、燃料となる水素を供給する設備であり、同社においても建設の準備を進めてきた(建設計画は平成27年1月29日に公表済)。

「東浜水素ステーション」は、九州で初めての都市ガスを利用した商用「オンサイト方式」の水素ステーションとなる。オンサイト方式はステーション内で水素を製造するもので、同ステーションでは都市ガスのインフラを活用することにより、都市ガス(天然ガス)を原料として水素を製造し、水素を安定的に供給することができる。

また、同ステーションには、燃料電池自動車への水素充填機能のほか、水素製造設備をもたない他のステーション(オフサイト方式のステーション)向けに水素を払い出す機能を備える予定となっている。

なお、同ステーションは2016年3月に運用を開始する予定であり、それに合わせて同社は、燃料電池自動車(トヨタ自動車「MIRAI」)を2台導入する計画となっている。表1に同ステーションの計画概要を示す。
 

表1 東浜水素ステーションの計画概要

1. 名称 東浜水素ステーション
2. 建設予定地 福岡市東区東浜2-9-118(旧福北工場用地内)
3. 敷地面積 1,300m2
4. 供給方式 オンサイト方式(原料:都市ガス)
5. 供給能力 300Nm3/h
6. FCV充填圧力 70MPa
7. 主要構成機器 水素製造装置、水素圧縮機、蓄圧器、ディスペンサー など
8. 水素払出機能 払出圧力 20MPa
9. 発注先 日本エア・リキード(株)、大阪ガスエンジニアリング(株)
10.建設期間 平成27年9月~平成28年3月
11.建設費用 約7億円
 
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