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発電所から回収した二酸化炭素を利用して原油を増産、JX石油開発が米社と共同で開始

2017/01/10
(火)
SmartGridニューズレター編集部

JX石油開発は、アメリカ・テキサス州の石炭火力発電所に設置を進めていたCO2回収プラントが稼働を開始したと発表した。

JX石油開発は2017年1月10日、アメリカ・テキサス州の石炭火力発電所に設置を進めていたCO2回収プラントが稼働を開始したと発表した。アメリカの大手電力会社であるNRG Energyと合弁で進めていた事業であり、CO2回収プラントを設置した「W. A. パリッシュ石炭火力発電所」はNRG Energyが保有している。CO2回収能力は1日当たり4776トン。これは燃焼排ガスからCO2を回収するプラントとしては世界最大規模にという。

回収したCO2は油田で利用する。W. A. パリッシュ石炭火力発電所の南西約130kmの位置にある「ウエスト・ランチ油田」までパイプラインを敷設し、回収したCO2を輸送する。油田に届いたCO2は油田に圧入する。こうすることで、原油産出量が大幅に向上する。

図 回収したCO2を油田に圧入することで、原油増産効果を期待できる

図 回収したCO<sub>2</sub>を油田に圧入することで、原油増産効果を期待できる

出所 JX石油開発

ウエスト・ランチ油田の現在の原油産出量は日量300バレル。すでに老朽化していると言えるレベルだ。この油田にCO2を圧入することで、地中の微細なすき間や孔に残っている石油まで取り出すことが可能になる。ウエスト・ランチ油田の場合、CO2の圧入によって、原油産出量が日量1万2000バレルまで上がる見込みだ。

また、大気中に放出してしまうはずだったCO2を油田に圧入することで、CO2排出量を年間で約160万トン削減できるという。CO2を油田に圧入して、産出量を増やす取り組みは石油業界では一般的なものだが、圧入するガスは天然の炭酸ガス田から採取している。石炭火力発電所が排出するCO2をそのまま利用する今回の例は、世界でも最先端の取り組みだとしている。


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JX石油開発

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