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ZMP、屋内で自身の位置を検知しながら自律移動するロボットを発売

2017/02/23
(木)
SmartGridニューズレター編集部

ZMPは、実験用の小型自律移動ロボット「Khepera(ケペラ)IV 周辺環境認識パッケージ」を発売した。

ZMPは2017年2月22日、実験用の小型自律移動ロボット「Khepera(ケペラ)IV 周辺環境認識パッケージ」を発売した。スイスK-Team社が開発したロボット「Khepera IV」に、屋内位置検出システムとレーザーレンジファインダーを取り付けて提供する。価格は99万4000円(税別)。

図 「Khepera IV 周辺環境認識パッケージ」の外観。本体の直径は140mm

図 「Khepera IV 周辺環境認識パッケージ」の外観。本体の直径は140mm

出所 ZMP

基となる「Khepera IV」は、独立二輪駆動で移動するロボット。直径140mmの本体に、カメラ、12個の赤外線センサー、5個の超音波センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、マイク、スピーカーを搭載している。また、無線LANやBluetoothの無線通信機能も搭載している。プロセサにはARMのCortrex-A8コア(800MHz駆動)を採用したものを搭載し、OSにはLinuxを採用している。C/C++言語でKhepera IVの動作を制御するプログラムを開発できる。内蔵のリチウムイオン蓄電池で、5時間程度連続で動作する。リチウムイオン蓄電池は交換可能で、電力が切れても、充電済みのほかのパッケージに交換することで、稼働を続けることができる。

付属する屋内位置検出システムもK-Team社が開発したもの。天井に「マーカー」を貼り付けて動作させると、屋内位置検出システムは内蔵の赤外線レーザーでマーカーを照射し、反射光をカメラで捉える。これで、屋内におけるロボット自身の位置を把握する。

レーザーレンジファインダーもK-Team社が開発した。周囲240℃の範囲を0.36℃刻みでレーザーで照射し、障害物を検知する。検知可能な距離はおよそ4000mm。

図 「Khepera IV」本体(左)と、屋内位置検出システム(中)、レーザーレンジファインダー(右)

図 図 「Khepera IV」本体(左)と、屋内位置検出システム(中)、レーザーレンジファインダー(右)

出所 ZMP

ZMPは、周辺環境を認識するさまざまなセンサーを搭載するこのパッケージを、多数のロボットを互いに衝突しないように動作させるために必要な「群制御アルゴリズム」や、複数のロボットに協力して作業させるために必要な「協調制御アルゴリズム」の研究に役立つとしており、大学の研究室や研究機関に売り込み構えを見せている。


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ZMP

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