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中国電力が火力発電所建設に向けてJFEスチールと共同で会社設立、2024年の運転開始を目指す

2017/04/04
(火)
SmartGridニューズレター編集部

中国電力とJFEスチールは、石炭火力発電所の新設を検討するために新会社を設立したと発表した。

中国電力とJFEスチールは2017年4月3日、石炭火力発電所の新設を検討するために新会社「千葉パワー株式会社」を設立したと発表した。出資比率は中国電力が73%で、JFEスチールが27%。新会社の本社は、千代田区丸の内にある中国電力東京支社内に置き、代表取締役社長には、中国電力常務執行役員の芦谷茂氏が就任する。

両社は、千葉県千葉市中央区に石炭火力発電所を建設することを共同で検討することで、2016年11月に合意している(関連記事)。また、2016年12月19日には、新設を予定している火力発電所の建設計画と計画段階環境配慮書を経済産業大臣、千葉県知事、千葉市長、市原市長に送付し、建設に向けて着々と準備を進めている。新会社設立により、建設に向けてさらに一歩前進した形だ。

新設を検討している火力発電所は仮称「蘇我火力発電所」となっており、建設予定地を千葉市中央区のJFEスチール東日本製鉄所構内としている。新会社では、蘇我火力発電所の環境影響評価の手続きを進めながら、事業として成り立つ可能性について検討するとしている。

図 「蘇我火力発電所」(仮称)の建設予定地

図 「蘇我火力発電所」(仮称)の建設予定地

出所 中国電力

2016年11月の検討開始の時点では、石炭を燃料とした超々臨界圧発電方式の発電所で、出力は100万kW。2020年代中頃の運転開始という予定になっていたが、よりはっきりとした計画も明らかになってきている。4月3日時点での計画では、石炭を燃料とした超々臨界圧発電方式の発電所で、出力は約107万kW。2020年に建設工事を開始する予定で、2024年に営業運転を始めるという計画を打ち出している。

中国電力はこの発電所を「関東地方における中長期的な電力の安定供給確保に貢献する」存在と位置づけている。中国電力は東京電力の営業エリアで、家庭向けに電力供給事業を展開している。発電所の新設で事業規模拡大を狙うものと考えられる。


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中国電力
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