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ソリトンシステムズ、物流貨物の輸送時の環境を検知してデータを表示するシステムを開発

2017/06/20
(火)
SmartGridニューズレター編集部

ソリトンシステムズは、物流貨物の輸送時の環境の変化をグラフなどの形で表示するシステムを開発したと発表した。

ソリトンシステムズは2017年6月19日、物流貨物の輸送時の環境の変化をグラフなどの形で表示するシステムを開発したと発表した。すでに試作品のセンサーを使って大手物流業者と共同で性能評価の検証を済ませており、いつでも量産可能だという。

このシステムは、貨物に入れるセンサーと、専用アプリケーションをインストールしたスマートフォン、そして受信したデータを分析してグラフなどの形にするクラウドで動作するソフトウェアで構成する。センサーは温度、湿度、気圧、衝撃加速度、傾斜角、照度、バッテリー電圧値を検出する機能と、Bluetooth Low Energy(BLE)で通信する機能、そして検出したデータを蓄積する機能を持つ。

図 開発したセンサーの製品版モックアップ

図 開発したセンサーの製品版モックアップ

出所 ソリトンシステムズ

センサーは近くに専用アプリケーションをインストールしたスマートフォンの存在を検知すると、そのスマートフォンに蓄積したデータをBLEで送信する。スマートフォンの専用アプリケーションは、受信したデータを携帯電話通信網や無線LANを使ってクラウドのサーバーに送信する。

ほかの値は検出したものをそのまま記録していくだけだが、衝撃についてはしきい値を超える値を検出したところで割り込みを発生させて、クラウドとの通信を試み、通信に成功したらクラウドから警告のメールを送信する。貨物に衝撃が加わると、中身に大きな損害が及ぶ可能性があることから、衝撃だけは早期に検知できるようにした。割り込み発生時に近くにスマートフォンが存在しないときは、次にスマートフォンを検出したときにクラウドと通信し、警告のメールを送信するようにクラウドのサーバーに伝える。

クラウドのサーバーは、受信したデータを解析してグラフなどを作って管理者が見やすい形でデータを表示する。スマートフォンがクラウドのサーバーにデータを送信するときに、スマートフォン自身が持つGPS(Global Positioning System)の機能を使って現在位置を取得し、その情報も合わせて送信する。管理画面では、データを送ってきたスマートフォンの位置情報から、貨物が通ってきたルートを推定して表示する。

図 クラウドのサーバーにアクセスして管理画面を開けると、センサーが検知した値の推移や、荷物が通ってきたと考えられるルートを確認できる

図 クラウドのサーバーにアクセスして管理画面を開けると、センサーが検知した値の推移や、荷物が通ってきたと考えられるルートを確認できる

出所 ソリトンシステムズ

冷凍便など、極端な低温環境でも動作させるため、センサーは電源としてボタン電池のほかに低温でも安定して動作するリチウム乾電池も利用できるようにしている。リチウム乾電池を利用するときはオプションの電池ボックスに乾電池とセンサー自体を収納して使用する。この形で使用するとき、センサーはマイナス40℃の低温環境でも稼働する。一般的な冷凍便はマイナス20℃で貨物を輸送するということを考えると、余裕を持たせた設計と言える。

反対に、リチウム乾電池を利用できない状況もあるという。航空便で貨物を輸送するときだ。航空機へのリチウム乾電池の持ち込みが禁止となっているため、このときはボタン電池のみ利用できるということになる。

ソリトンシステムズは、先立って実施した性能評価から得られたデータから改善点を洗い出し、システムを改良するとしている。そして、センサーの小型軽量化をさらに進めて、2017年の秋ごろに量産を始める計画だ。その時は、センサーを1個3000円(税別)で提供することを予定している。別途クラウドサービスの利用料がかかるが、この価格は検討中だ。そして、製品として提供するときは物流業者に売り込む考えだ。物流業者にこのシステムを利用して、自社の物流サービスの品質を検証することを勧めて、システム導入を狙う。


■リンク
ソリトンシステムズ

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