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大和ハウスと東電PG、エアコンなどの遠隔制御で賃貸住宅の省エネを図るシステムの実証実験

2017/06/21
(水)
SmartGridニューズレター編集部

大和リビングマネジメントと、東電PGは、賃貸住宅を対象に、快適な環境を維持しながら節電を目指すシステムを開発し、実証実験を実施すると発表した。

大和ハウスグループの大和リビングマネジメントと、東京電力パワーグリッド(東電PG)は2017年6月20日、賃貸住宅を対象に通信機能を持つセンサーと学習リモコンを活用して快適な環境を維持しながら節電を目指すシステムを開発し、実証実験を実施すると発表した。実験の期間は今年の8月1日~10月。対象は大和リビングマネジメントの社宅となっている賃貸住宅。関東地区で50戸、関西地区で50戸が対象となる。

住宅に設置する機器は2種類。1つ目は東京電力パワーグリッドと業務提携を始めたインフォメティスが開発した電力センサー。これは主幹ブレーカーに設置して、建物全体の消費電力量の「波形」を解析し、個々の家電製品の消費電力量を高い精度で算出する機能を持つ。そして検出したデータは無線LANで住宅内のルーターに送信する。

2つ目は無線LAN通信機能を持つ学習リモコン。外部から通信して、リモコンを作動させることで、家電製品の遠隔操作ができるというものだ。そしてこのリモコンは温度、湿度、照度を検知するセンサーを内蔵しており、検出した値は無線LANでルーターに送信する。ルーターは2つの機器から受けたデータをインターネット経由でクラウド上のサーバーに送信する。

クラウド上のサーバーでは、学習リモコンが備えるセンサーが計測した環境データや、個々の家電製品の電力使用量と使用した時間帯などを分析して、月単位で電力消費量の予測値を算出する。

学習リモコンは、内蔵センサーで検知した環境データに応じてエアコンや照明などの家電製品を自動的に制御する。ただし、サーバーが算出した電力消費量の予測値を超えないように必要に応じてエアコンの稼動状態を自動制御する。このとき、極力快適な環境を維持しながら制御するとしている。

図 実証実験では無線LAN通信機能を持つ電力センサーと学習リモコンを利用する

図 実証実験では無線LAN通信機能を持つ電力センサーと学習リモコンを利用する

出所 東京電力パワーグリッド

とはいえ「快適な環境」は人間の主観や体質によって大きく異なるものだ。その点は。家電製品の電力消費傾向から、住人の好みの環境を推定して電力消費量の予測値を算出することで、なるべく個々人の好みに合わせた環境を維持しようとする。そして、実証実験実施後には、対象世帯の参加者に快適さについてアンケート調査を実施して、快適な環境を作りながら制御できていたかを調べる。

両社は実証実験でシステムの効果を検証し、賃貸物件への本格的な導入に向けて検討するとしている。さらに、将来は音声認識端末も連携させて、音声で家電製品を制御することや、電気の使用状況データから住人の生活リズムを分析し、そのリズムの合わせて皆伝製品を自動的に運用することなどを計画しており、実証実験を実施する予定だ。また、大和リビングマネジメントは、このシステムを活用して環境に配慮した住環境を提供することを検討するとしている。加えて、家賃と光熱費をセットにした賃貸住宅の実現に向けてその方法を検討するともしている。


■リンク
大和リビングマネジメント
東京電力パワーグリッド

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