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UPSが環境保護に向けて新たな目標、2020年には配送車の1/4を代替燃料車かPHV/EVなどに転換

2017/07/04
(火)
SmartGridニューズレター編集部

アメリカUPSは、環境保護に向けた新しい目標を公開した。

アメリカUnited Parcel Service(UPS)社は2016年6月27日、環境保護に向けた新しい目標を公開した。従来同社が掲げていた目標の多くが、2016年までの達成を目指したものだったので、新たに2020年以降を見据えた目標を設定した。

環境保護に向けて設定した目標は4つ。1つ目は温室効果ガス排出量を2025年までに2015年比で12%削減するというもの。自社のビジネス形態を考慮して、科学的手法で算出した目標だとしている。

3つ目は、2025年までに物流車両で消費する燃料のうち40%をガソリンやディーゼル燃料ではないものに転換するという目標だ。UPSはすでに天然ガスを燃料とする物流車両などを導入しており、2016年には物流車両で消費する燃料のうち19.6%がガソリンやディーゼル燃料ではないものになっている。この値を2025年までに倍以上に引き上げようというわけだ。

4つ目は、新規に導入する車両のうち25%を、代替燃料を使用するもの、あるいは電気自動車、燃料電池車などの新技術を採り入れた車両にするというもの。この目標は2020年までの達成を目指す。UPSは現在、物流車両にハイブリッド車を導入しているほか、2017年5月には燃料電池車の配送者を投入することを明らかにしている(参考記事)。

図 UPSが導入している配送車。ハイブリッド車となっている

図 UPSが導入している配送車。ハイブリッド車となっている

出所 United Parcel Service社

UPSの社長兼CEOであるDavid Abney氏は、「私たちのビジネスの規模を考えると、今回打ち立てた目標は物流市場全体に影響を与え、最新技術の開発を促進させるものと考えている。私たちは今回の目標を設定するに当たり、私たちの従業員、協力企業、技術パートナーの独創性に頼ることにした。彼らが知恵を出して助けてくれることで、私たちは目標を達成できるだけでなく、その先に新しい物流業者の形や、技術革新の姿が見えるはずだ」と目標達成に向けた思いを語った。


■リンク
United Parcel Service社

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