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世界初の浮体式洋上風力発電所で1基目の発電設備の建設が完了、2017年末に運転開始の予定

2017/07/25
(火)
SmartGridニューズレター編集部

ノルウェーStatoil社は、同社が建設を請け負っている世界初の浮体式洋上風力発電所で、1基目の風力発電設備の建設が完了したことを発表した。

ノルウェーStatoil社は2017年7月19日、同社が建設を請け負っている世界初の浮体式洋上風力発電所で、1基目の風力発電設備の建設が完了したことを自社のTwitterアカウントで発表した。発電所はスコットランド・アバディーン沖の北海洋上で建設中だ。2017年末に運転開始の予定。

図 1基目の風力発電設備の建設が完了したところ

図 1基目の風力発電設備の建設が完了したところ

出所 Statoil社

 

この発電所にはドイツSiemensの風力発電設備を5基設置する予定。1基当たりの出力は6MWで、合計30MWとなる。発電所の面積はおよそ4km2で、周辺の海域は水深95m~120mとかなり深い。そして、年間を通して平均で秒速10mの風を期待できるという。北海は、海底の地形が遠浅である場所が多いため、洋上風力発電所の建設が進んだ。今回建設している発電所が商業的に成功すれば、洋上風力発電のさらなる普及が期待できる。

日本でも浮体式洋上風力発電所の実証実験が始まっている。日本周辺の海域は、北海とは異なり、海底の地形が遠浅である場所が少ない。洋上は陸上よりも強い風が吹くと期待できるが、このような事情から日本では洋上風力発電所の建設例が少ない。今回の建設工事の結果と、その後の運用実績は、日本にとっても非常に参考になるだろう。


■リンク
Statoil社のTwitterアカウント

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