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三菱地所、大手町でLoRaWANとGPSを利用して位置情報を把握する実証実験実施へ

2017/08/22
(火)
SmartGridニューズレター編集部

三菱地所は、LoRaWANとGPSを利用して、離れた場所にいる人間の位置情報を把握する実証実験を実施すると発表した。

三菱地所は2017年8月21日、LoRaWANとGPS(Global Positioning System)を利用して、離れた場所にいる人間の位置情報を把握する実証実験を実施すると発表した。無線通信網構築などでハタプロの協力を得て実施する。実験の日時は2017年9月1日。三菱地所が実施する「第91回 三菱地所総合防災訓練」と合わせて実施する。

今回の実験は大規模災害で携帯電話通信網などの通信基盤が停止して、使えなくなった状況を想定している。三菱地所が入居する大手町ビルヂングを災害対策本部と想定して、周辺エリアにLoRaWANの通信網を構築し、GPS内蔵の通信機を持った三菱地所の社員を大手町エリアに配置して、それぞれの社員の位置情報をつかむことを目指す。

図 今回の実験で使用するシステムの概要

図 今回の実験で使用するシステムの概要

出所 三菱地所

今回の実験では、LoRaWANのゲートウェイとなる「親機」を大手町ビルの複数のフロアに配置するほか周辺のビルにも設置する。親機は合計で4台使用し、それぞれの設置場所を管理者が使うパソコンに登録しておく。GPSの電波が届きにくい状況でも、どの親機で受信したかが分かれば、大体の位置を把握できるという。

GPS内蔵の通信機は10台使用する。災害時にほかの社員の避難を先導する「リーダー」役を想定しているという。親機にはパソコンを直結して、パソコンの画面に通信機の位置を地図に重ねて表示する。公衆通信網が使えない状況を想定しているため、すべて自前の通信網を使う。

ハタプロによると、今回の実験には巨大なビルが建ち並ぶ大手町で、LoRaWANが通信性能をどこまで発揮できるかを確かめるという目的がある。これまでLoRaWANを使った実証実験というと、農地にセンサーを設置してそのデータをLoRaWANで送ったり、登山者にLoRaWANの通信端末を持ってもらい、遭難に備えて常に位置を把握するなど、見通しが良いところでの実験が多かった。LoRaWANは見通しでは数kmの通信が可能だというが、建物が電波を反射すればその距離は短くなる。日本有数のオフィス街である大手町で使えるめどが立てば、ほかのオフィス街でも使えるだろう。

三菱地所とハタプロは、今回の実験の結果を見て、親機の置き方などを工夫して再び実験を実施することを予定している。


■リンク
三菱地所
ハタプロ

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