スウェーデンVolvo Carsは2017年10月17日(スウェーデン時間)、新生Polestarブランドとして初めての車両となる「Polestar 1」を発表した。PolestarブランドのInstagramアカウントに、新車種の登場を予告する動画を投稿していたが(参考記事)、予告通りその詳細を明らかにした。新車種Polestar 1は2ドア、4人乗りのクーペタイプで、モーターと直列4気筒のガソリンエンジンを搭載するプラグインハイブリッド車(PHEV)。2019年の中頃から製造開始の予定。
図 新生Polestarブランド初の車両となる「Polestar 1」
出所 Volvo Cars
Polestar 1は後輪の車軸にモーターを2つ搭載している。2つのモーターを合わせると、出力218馬力、最大トルク480Nmの力を発揮する。さらに、直列4気筒でスーパーチャージャーとターボチャージャーを搭載したガソリンエンジンの力も合わせると、最大出力は600馬力に、最大トルクは1000Nmに達するという。
車台には、Volvo Carsの共通車台である「Scalable Platform Architecture」を採用し、市販車としては初めて、スウェーデンÖhlins Racing社のセミアクティブサスペンション「Continuously Controlled Electronic Suspension」を搭載する。外装にはCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)を採用して軽量化を図り、車体の重心を下げた。また、従来の素材を採用したものに比べてねじり方向の強度が45%向上したという。
Polestar 1を製造する工場は現在、Volvo Carsと親会社である中国Geely Holding Group が共同で四川省成都市に建設している。両社はこの工場を建設するために共同で合計6億4000万ユーロ(844億8000万円:1ユーロ=132円で換算)を投資したという。この工場は最新の設備を備え、Polestarブランドの車両を製造する拠点となる。工場の完成は2018年中頃の予定。
Volvo CarsはPolestar 1に続く新車種の登場も予告した。2019年後半に生産開始予定の「Polestar 2」はTesla Model 3と競合する中型の電気自動車(EV)だ。Volvo Cars Groupにとって初のEVだ。Polestar 2の生産台数はPolestar 1よりも多くなるとしている。その後には、SUVタイプのEV「Polestar 3」の生産も予定している。
さらにVolvo Carsは、これらの車両を新しい形態で提供することも発表した。2年もしくは3年のサブスクリプション契約で提供するという。初期費用は不要で、月々定額を支払えば、自由に車両を利用できる。故障時の引き取りサービスや、車両を利用者宅に届けるサービスも提供する。また、VolvoブランドとPolestarブランドの車両の中から、好きな時に好きな車両を利用できる制度にするとしている。
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Volvo Cars