ブレインパッド、三井化学の工場で機械学習を活用した蒸気の需要予測を開始

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2017年6月14日 0:00

ブレインパッドは、三井化学大阪工場で、工場の蒸気の需要量予測を開始したと発表した。

ブレインパッドは2017年6月13日、三井化学大阪工場(大阪府高石市)で、工場の蒸気の需要量予測を開始したと発表した。機械学習を活用し、製造過程で必要になる蒸気の量を予測することで、プラントの運転手法を最適なものにし、工場の消費エネルギー量を減少させることを狙う。

図 三井化学大阪工場の全景

図 三井化学大阪工場の全景

出所 ブレインパッド

一般に工場では、膨大な電力や火力などのエネルギーを消費している。そのエネルギーを少しでも節約できれば、大きな費用削減効果が得られる。三井化学はプラント内で必要となる蒸気の量、自家発電による電力量、燃料のコストをリアルタイムで監視するシステムを開発し、現時点で考えうる最適なプラント運用方法を算出することに成功している。

今回の活動は、三井化学が次のステップと位置づけているものとなる。必要になる蒸気の量や電力量を事前に予知し、その予知データを基に工場の運転手法を事前に決定するという構想だ。そのために、機械学習などの分析手法で業務プロセスの予測などの実績を持つブレインパッドが依頼を受けた。三井化学はブレインパッドと共同で、必要になる蒸気の量を予知するシステムを作るための作業を開始した。

今回は三井化学の中核となる工場である大阪工場で、稼働時、停止時のデータ、蒸気の消費実績のデータの関係を機械学習で分析することで、必要な蒸気の量を予測する計算モデルの構築に挑む。三井化学はこの計算モデルを活用して、工場内で本当に必要になる蒸気だけを供給し、蒸気の無駄使いや、余計な燃料消費を抑えて、工場全体の消費エネルギー量を抑制し、燃料、電力、給水にかかるコストを削減することを狙っている。

ブレインパッドは今後、同社が積み上げて来たデータ解析の実績と知見を活かし、化学業界に限らずさまざまな業種で今回のような業務改善など、経営課題解決に力を尽くしていくとしている。


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ブレインパッド

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