[特集]

<座談会>大詰めを迎えた「40Gbps/100Gbpsイーサネットを語る」:第4回 40GE/100GEを広域光転送

イーサネットを運び易く進化する光転送網規格ITU-T G.709 OTN
2010/01/07
(木)

2010年6月の規格制定をめざして、2008年1月から「40Gbpsおよび100Gbpsイーサネット」の標準化の審議が活発に行われてきたが、基本的な標準がほぼ完成し、これに対応した40Gbpsおよび100Gbps対応のイーサネット製品が相次いで発表されるなど、標準化完了を睨んだ動きが活発化してきている。この標準化作業は、IEEE802.3(イーサネット)ワーキング・グループ内の「IEEE802.3ba」というタスクフォース(作業部会)で、主にサーバ接続などのデータセンター向け用途の40Gbps規格と、通信事業者(ISPなど)向け用途の100Gbps規格の標準化が同時に行われている。そこで、この分野の最前線でご活躍中の日本電信電話(株)未来ねっと研究所 グループリーダの石田 修氏(司会:IEEE 802.1 WG投票メンバー)と日立電線(株)情報システム事業部ネットワーク開発部部長の瀬戸康一郎氏(IEEE 802.1 WG投票メンバー)、ジュニパーネットワークス(株)マーケティングマネージャの佐宗 大介氏にお集まりいただき、「40Gbps/100Gbpsイーサネット」の登場の背景から標準化や製品の動向をはじめ、市場動向も含めて大いに語っていただいた(WBB Forum編集部。文中敬称略)。

<座談会>大詰めを迎えた「40Gbps/100Gbpsイーサネットを語る」:第4回 40GE/100GEを広域光転送 - イーサネットを運び易く進化する光転送網規格ITU-T G.709 OTN -
瀬戸康一郎氏
(日立電線 情報システム事業部 ネットワーク開発部部長)
<司会>石田 修氏
(日本電信電話 未来ねっと研究所 グループリーダ)
佐宗 大介氏
(ジュニパー ネットワークス(株) マーケティングマネージャ)

≪1≫ユニット(固定長フレーム)に収容、誤り訂正で長距離伝送

瀬戸 40/100ギガビットEthernet(40GE/100GE)の標準化と歩調をあわせて、それを広域バックボーンネットワークで運ぶための光転送網「OTN」(Optical Transport Network)の規格を進化させる、という議論がITU-Tで進んでいるそうですね。

司会(石田) はい。OTNは、イーサネットやSDH(注1)のバイト列を固定長(大体15キロバイトごと)に区切って、オーバーヘッド(管理用情報)をつけて、さらに誤り訂正機能も追加して、光増幅中継を繰り返す長距離伝送を実現する規格です(図1)。それだけではなくて、SDHと同様に、時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)する機構も持っています。

2.5G、10G、40Gの3階梯(3つの速度)があって、例えば、40Gの中には10Gを4リンク(=10G×4=40G)束ねて入れるとか、2.5Gを16リンク(=2.5G×16=40G)束ねて入れるとか、そういう仕組みもあわせ持っています(図2)。


図1 ITU-T G.709のOTN(光転送網)規格(クリックで拡大)

図1 ITU-T G.709のOTN(光転送網)規格


図2 OTNのユニット(固定長フレーム)構造(クリックで拡大)

図2 OTNのユニット(固定長フレーム)構造


(注1) SDH/SONET:Synchronous Digital Hierarchy/Synchronous Optical Network、通信網における階層的な伝送速度の標準。SDHはITU-Tの国際標準で、SONETは米国ANSI(米国規格協会)標準。両者はほぼ共通の内容の規格のため「SDH/SONET」と、ペアで表現されることが多い。


佐宗 100GEは4×25Gを採用しましたが、既存のキャリアさんのネットワークにどう適合していくのか、興味があります。多分、そのまま長距離伝送することは考えないのでこうなっていると思うのですけれども、もし、既存の長距離40Gリンクに25Gずつしか乗せないとすると、(1波あたり)15G(=40G-25G)のロスは、ちょっともったいですよね。昔、100Mの100BASE-FXを運ぶのに、SDHのSTM1(155M、注2)で運ぶしかなくて、50M(=155M-100M)損していたことを思い出しました。


(注2) STM:Synchronous Transport Module、同期転送モジュール。ITU-Tが制定した通信網の国際的な速度標準「SDH」の階層化された速度。

STM-0 52Mbps STM-16 2.4Gbps
STM-1 155Mbps STM-64 10Gbps
STM-4 622Mbps STM-256 40Gbps


瀬戸 この際なので、石田さんに確認したいことがあります。

100GBASE-LR4の一波当たりの信号速度は確かに25Gですが、いわゆるOTNトランスポンダ(OTN伝送装置)のところで、いったん複数レーン(複数の通信路)に分割された信号をターミネート(終端)して、100Gのシングル・ストリームというか、毎秒100Gビットのデータに戻すのですよね?

司会(石田) はい、ITU-Tでは、そのように合意されています。

瀬戸 それならば、ルータなりイーサネット・スイッチからOTNトランスポンダまでの接続で使われる光インタフェースの物理レーン数や1波当たりの信号速度は、正直、さほど意識する必要はないのではないかなと思っています。OTNトランスポンダの中でいったん100Gのシングル・ストリームになって、それが長距離伝送される際に、4レーンや10レーン、場合によっては20レーンなどに分割されて送信される。このような終端と再分割のような処理はOTNトランスポンダの中で行われるので、100Gのイーサネット・インタフェース(クライアント側)で使われる個々の波長の信号速度というのは、OTNトランスポンダの長距離側で使われる光信号の一波当たりの速度とは全然関係がないと思っているんですけれども。この理解は正しいですか?

司会(石田) おっしゃるとおりです。「ラインサイド」呼ぶ、長距離を飛ばすところは、イーサネットのレーン数とは無関係です。

瀬戸 そうですよね。1レーン25Gのような中途半端な速度の信号を伝送できるOTNトランスポンダが必要になる、なんていう議論がたまにあるようですが、ぜひこの規格でそのあたりがクリアされると良いと思います。

司会(石田) 佐宗さんがご懸念を示されたのは、それよりも、100Gそのものの中途半端さ、かと。100GEを40G OTNで運ぼうとする、例えば、40G×3波(=120G)で運ぶと20G分がむだになるのでは、ということだと思います。

佐宗 そのギャップを、どうやって実際のデプロイメント(展開)の際に吸収していくのか。果たして既存の仕組みで解決できるのか、それとも、なにかチャレンジがあるのでしょうか? 


≪2≫イーサネット向けに進化するOTN規格

〔1〕新たにOTU4(112Gbps)を規定

司会(石田) まずテクノロジーで言うと、キャリアのほうもやはりこれからのメインのクライアント、運ぶべきものというのは、IPでありイーサネットであるというのは間違いないとみんな思っていて、OTNの規格も、今、大変革というか、進化をしている途中です。SDH/SONETを運ぶために、

(1)OTU1(2.7Gbps)
(2)OTU2(10.7Gbps)
(3)OTU3(43Gbps)

という速度階梯をつくったのですが、今回、新しく、

(4)OTU4(112Gbps)

という速度階梯を追加しました。2008年12月に合意して、2009年4月にG.709規格のアメンドメント3(修正3版)が発効しています。OTU4(Optical-channel Transport Unit 4)と呼ぶ新しい4番目の階梯(速度)では、毎秒112Gbpsのバイトストリームで100GEをそっくりそのまま運ぶ方針が規定されました。今、キャリアの世界では、このOTU4(112Gbpsのバイト・ストリーム)をどうやって長い距離運ぶか、いろんな技術を検討しているところです。長い目で見ると、100GEをむだなくそのまま送れる長距離リンクが、いずれはできると考えています。

ただ、「100GEの値段が安くなるのか」と同様に、長距離で波長当たり100Gbps、本当にコスト・エフェクティブにできるのはいつか、というのは議論がいろいろあります。「少なくとも2012年」「さらに先の話だろう」とも言われています。長距離系でも、1996年に10G光増幅システムを導入して以降、その高密度波長多重(80波のDWDM:Dense Wavelength Division Multiplex、高密度波長分割多重)システムが2003年に導入されたこともあって、2007年に40G(×40波のDWDM)が実用化されるまで、かなり時間がかかりました(第1回 図2参照)

この次の100Gは、さらに新しい技術を使う必要があります。従来のアナログ光電気変換だけでは無理で、デジタル・コヒーレント(受信側で一度A/D変換をして、デジタル処理をして、いろんな波形劣化を補償しながら復調する)と呼ぶ高度な受信技術です。これを使って初めて波長当たり100Gは何とか飛びそうだな、という状況なので、経済化には時間がかかるかなと思っています。そういう意味では、佐宗さんがおっしゃったように、過渡期にどうやってうまく今の40G、10Gの階梯の中でこの100GEを運ぶかという、難しさが出るかもしれません。

瀬戸 10レーン、10チャネルのOTU2(10.7G)を使って100GEを運ぶという考えはないのですか。100GEが来ても、40GEが来ても、10Gのマルチレーンに分解して伝送すれば、同じ伝送信号として扱えますよね。

司会(石田) あると思います。技術的には一番簡単かなと。日本では、10GE(10.3G)をそのまま運ぶためにビットレートを少しあげたOTU2e(11.1G)も導入されていますので。

瀬戸 分かりました。何となくそういう方向を目指しているのかなというふうに勝手に思っていたのですが、やはりそうなのですね。そのようにして、一番使いごろな信号速度、今回で言えば毎秒10ギガビットというOTU2の速度までに分解してしまえば良いのですから。

司会(石田) そうですね。

瀬戸 その場合は、長距離伝送屋さんにとっては、40Gでも100Gでも、あまり気にする必要はなくて、OTNの何を何チャネル割り当てるかだけを気にすれば良いのだと思っていたのですが、どうでしょうか?

司会(石田) そういう方向に、今、OTNを標準化しようとしています(図3)


図3 ネットワークインタフェース標準化のトレンド(クリックで拡大)

図3 ネットワークインタフェース標準化のトレンド


もともとSDHを80年代から90年代に標準化してきて、40G(STM256)まで策定しました。WDMが出てきたので、SDHをラッピングして(くるんで)運ぶ仕組みとして、OTNを2001年に標準化、3階梯(3段階の速度)を策定しました、その後、イーサネットが急速に高速化してきて、今回40GE/100GEが出るということで、新しいOTU4をつくることに合意(2008年12月)して、2009年4月に発効しています。

そういう意味では、今までSDH用につくってきたOTNが、初めてイーサネット用に向けてカスタマイズしていくというか、適合していく、ある意味で、大きな変換点を迎えているという状況にあります。

〔2〕発効した改訂の4つのポイント

2009年4月に発効した改訂のポイント(図4)は、1番目は、先ほど言ったように、100GEをそのまま運べるように、新しい階梯、OTU4を追加しました。それから、2番目として40GEについては、残念ながら、既存のOTU3(43Gbps)が運べるペイロード容量は、SDH用に特化しており40.15Gbpsです。40GE(41.25Gbps)はそのまま運べないので、符号変換をして使用するということに決まりました。この部分は、日本(NTT)が提案した方式が採用されました。


図4 ITU-T G.709 OTN(光転送網)規格改訂のポイント(クリックで拡大)

図4 ITU-T G.709 OTN(光転送網)規格改訂のポイント


それから、3番目は、今度はITU-Tがイーサネットの技術を使おうとしています。MLD(Multi-Lane Distribution、「マルチレーン分配」と言う並列伝送技術。第3回 図3参照)に似た方式を採用して、イーサネットの安いモジュールを局内インタフェースとして使えるようにします。いわゆる、長距離を飛ばすリンク側のインタフェースは、ベンダ独自仕様(プロプロイエタリー)でさまざまな物理限界にチャレンジしていて標準化できませんが、キャリア間の相互接続や装置間の局内インタフェースも必要であるため、そういうところは、実はイーサネットの40GEとか100GEの光モジュールはそのまま使えるようにという新しい仕組み(G.709 Annex C)が標準化されています(注。後日の2009年12月8日に、40GE over OTN、およびAnnex Cについて、世界初となる実演報告がされている。http://www.ntt.co.jp/news/news09/0912/091208a.html


≪3≫40GE/100GEを10Gレーン単位に運ぶには工夫が必要

司会(石田) それから、4番目ですね。先ほど瀬戸さんが「10Gそのまま運べるからいいじゃない」ということをおっしゃっていたんですけれども、実は若干問題があって、既存の標準OTNって、10GEをそのまま運べないのですよね。

瀬戸 ああ、忘れていました、それ。

司会(石田) OTU2(10.7Gbps)のペイロードが9.9Gbpsしかないので、10.3Gbpsは入らないんですよ。

瀬戸 まだそんなこと言ってるの? という感じなのですが…

司会(石田) これ、10GEができる前に標準になっていたので、やっぱり変えられないのですよね。

解決策は2通りあって、日本に多いのは、オーバークロックと言うんですけど、10GE(10.3Gbps)をそのまま送れるように、OTN側も少しビットレートを上げて送る方法です。それから、もう1つは、アメリカ側に多いのですが、インターフレームなどを切り詰めて無理やり押し込める。その2通りがあって、それはどちらも今まではG.suppliment43(補遺文書43番)という文書で実装方法が例示されていましたが、厳密な意味での標準ではありませんでした。

今回、その一部が標準に取り込まれることになりました(図5)。ですから、瀬戸さんがおっしゃるように、10.3125Gbpsをそのまま束ねて送ることもできるようにしようとはしています。ただ、新しくできる標準OTU4(112Gbps)では10個きちんと運べるようになりますが、残念ながら、既存の標準OTU3(43Gbps)では、4つを運べないのですね。日本ではオーバークロック(動作周波数を本来の仕様よりも高くして使用すること)して4つ運べるシステムが導入されていますが、米国は必ずしもそうではなかったりするので……。


図5 OTNハイアラーキ(階梯)の進化(クリックで拡大)

図5 OTNハイアラーキ(階梯)の進化


瀬戸 要するに、米国がよくやっているという無理やり押し込める方式では、マルチレーンのマーカー入りの信号は送れないということですよね。

司会(石田) はい。そのままは送れません。何らかの仕組みが必要で、簡単ではない、ということです。ですから、あくまで標準規格としては、100GE転送は、瀬戸さんがおっしゃったように、一度シリアルっぽく直して、OTU4(112Gbps)の中でそのまま「ずどん」と送れるように決めました(図6)


図6 100GE over OTNの仕組み(クリックで拡大)

図6 100GE over OTNの仕組み


瀬戸 なるほど。じゃ、合わせ技で何とかするという話なのですね。

司会(石田) はい。それから、40GEのほうは帯域を圧縮しないといけないので、一度トランスコーディング(符号変換)をして、1024B/1027B符号に変換(1024のデータを1027に変換)して、既存のOTU3(43G)に入れて送る(図7)というところまで標準になっているという、そういう状況です。

2009年4月にこの改訂が発効しましたが、実はこれ、完全にすべて決まってはいません。実際にどうやってこの信号をフレーミングするかは、2009年の9月に最終的に合意して、G.709の全面改訂版が2010年初頭に発効することになっています。今回発効したアメンドメント3というのは、3回目の修正という意味で、全面改訂を行うまでの差分だけを一時的に発効させた状況にすぎません。


図7 40GE over OTNの仕組み(クリックで拡大)

図7 40GE over OTNの仕組み



バックナンバー

<座談会>大詰めを迎えた「40Gbps/100Gbpsイーサネットを語る」

第1回 標準化の背景

第2回 2つの標準

第3回 40G/100Gの技術的特徴

第4回 40GE/100GEを広域光転送

座談会メンバー各氏のプロフィール

石田 修氏(日本電信電話(株)未来ねっと研究所 グループリーダ)

石田 修(いしだおさむ)氏

現職:
日本電信電話(株)未来ねっと研究所 グループリーダ

【略歴】
1988年:日本電信電話(株)に入社、コヒーレント/WDM光伝送システムの研究開発に従事
2000年:同社 未来ねっと研究所にて Ethernet伝送技術の研究開発に従事
2002年:同所 企画担当・総括 担当部長
2005年より現職(同所 ネットワーキング方式研究グループ リーダ)、IEICEおよびIEEE会員、802.3 WG投票メンバー
電子情報通信学会 光通信システム研究専門委員会(OCS)幹事(2007-2009)


瀬戸 康一郎氏(日立電線(株)情報システム事業部ネットワーク開発部部長)

瀬戸 康一郎(せとこういちろう)氏

現職:
日立電線(株)情報システム事業部ネットワーク開発部部長

【略歴】
1988年:日立電線(株)に入社
1989年:(株)日立製作所システム開発研究所にて1年間研修
996年:ヒタチケーブルアメリカ サンノゼ事務所に駐在
2000年:日立電線(株)情報システム事業本部にてネットワーク関連製品開発に従事
2008年、光アクセス網向けイーサネット国際標準化への貢献により情報通信技術委員会(TTC)会長賞受賞
2007年より現職(ネットワーク開発部 部長)IEEE会員、IEEE 802.1 WG投票メンバー


佐宗 大介氏(ジュニパーネットワークス(株)マーケティングマネージャ)

佐宗 大介(さそうだいすけ)氏

現職:
ジュニパーネットワークス(株)マーケティングマネージャ

【略歴】
大学院修士課程終了後、テレコム市場に一貫して従事。国内外通信事業者で、エンジニア/マーケティング職、携帯コンテンツ事業者、外資コンサルティング会社を経て、2006年より現職。主に、日本、アジアにおけるサービスプロバイダー向けソリューションの開発・展開を担当


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