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三菱商事、オランダEneco社と共同で大規模蓄電池を活用した系統安定サービス提供へ

2017/04/10
(月)
SmartGridニューズレター編集部

三菱商事は、オランダEneco社と共同で、大規模蓄電池を活用した系統安定サービスをヨーロッパで提供すると発表した。

三菱商事は2017年4月7日、オランダ公営のエネルギー企業Eneco社と共同で、大規模蓄電池を活用した系統安定サービスをヨーロッパで提供すると発表した。三菱商事とEneco社が折半出資で設立したEnspireME社が事業を担当する。

EnspireME社はサービス提供に向けて、ヨーロッパ最大規模の蓄電池システムを設置する。場所はドイツ最北端にあるシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州のヤルデルント地区に設置する。設置工事は2017年末に完了する予定。建設する蓄電池システムは出力48MW(4万8000kW)で、蓄電容量は50MWh(5万kWh)以上になる予定。1カ所に建設する蓄電池システムとしてはヨーロッパ最大のものになる。

図 蓄電池システムの建設予定値。デンマーク国境のすぐそばだ

図 蓄電池システムの建設予定値。デンマーク国境のすぐそばだ

出所 三菱商事

ヨーロッパの電力系統運営業者は、電源喪失や大規模停電に備えるために一定の予備電力を確保している。予備電力確保の手段は市場取引だ。EnspireME社は今回建設する蓄電池を活用して、予備電力市場に電力供給サービスを提供することを予定している。

また、ヨーロッパでは北海沖の大規模風力発電所を始め、風力や太陽光を利用した発電所が多く存在している。また、2015年の「パリ協定」が発効し、CO2排出量削減のために、再生可能エネルギーの導入が今後さらに進むと考えられる。そこで問題となるのが気象条件や時間などの要素で出力が大きく変動するという再生可能エネルギーの特性だ。

電力系統が受け入れきれないほどの電力が風力発電所や太陽光発電所から流れると、交流の周波数が乱れて、電気機器や変電所に異常が発生し、最悪の場合機器の破損や大規模停電につながる。そこでEnspireME社は大規模な蓄電池を活用して、風力発電所などお扠せい可能エネルギー発電事業者向けに、出力を吸収するサービスを提供することも計画している。

三菱商事は今後も蓄電池システムをさらに普及させて、より広い範囲で蓄電池を利用したサービスを提供することを目指すとしている。


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三菱商事

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