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日産が新型LEAFを発表、2018年には蓄電容量とモーター出力を向上させたモデルを投入予定

2017/09/07
(木)
SmartGridニューズレター編集部

日産自動車は2017年9月6日、同社の電気自動車「LEAF」の新型を発表した。

日産自動車は2017年9月6日、同社の電気自動車(EV)「LEAF」の新型を発表した。日本では10月2日に、アメリカ、カナダ、ヨーロッパでは2018年1月に発売の予定。装備が異なる3つのグレード「S」「X」「G」を設定しており、それぞれの価格(税込)はSが315万360円、Xが351万3240円、Gが399万600円。それぞれ基本性能は変わらないが、XとGはApple CarPlay対応のカーナビゲーションシステムを搭載しており、Gは運転支援機能「プロパイロット」と、新開発の自動駐車機能「プロパイロット パーキング」を搭載する。

図 日産自動車が発表した新型LEAF

図 日産自動車が発表した新型LEAF

出所 日産自動車

内蔵のリチウムイオン蓄電池の蓄電容量は前世代車の24kWh/30kWhから、40kWhに引き上げた。新開発のリチウムイオン蓄電池を使うことで、前世代車が搭載していたものと変わらないサイズで、蓄電容量を増加させたという。そして、およそ40分で蓄電容量の80%まで充電できる急速充電機能を備えている。蓄電池は車体底部に配置することで、車両の重心を下げ、操縦しやすくしている。

図 リチウムイオン蓄電池は車体底部に配置

図 リチウムイオン蓄電池は車体底部に配置

出所 日産自動車

蓄電容量の増量に伴って、連続走行可能な距離も伸びた。日本基準であるJC08モードでは、前世代車は228km(24kWh)、280km(30kWh)まで走行可能だったが、新型ではこの距離が400kmまで伸びた。ただしこの距離は、アメリカ合衆国環境保護庁(EPA:United States Environmental Protection Agency)が定める基準では150マイル(約241km)に、ヨーロッパで標準となっているNEDC(New European Driving Cycle)では、378kmとなる。

モーターも高性能なものに換えた。最大出力は110kW(150馬力)で、前世代車と比較して38%の増強となった。最大トルクは320Nmで、これは前世代車比で26%増となる。

そして、新型LEAFの最大の特徴は新開発の運転支援機能だろう。日産自動車は、5月末から実施していた「ティザーキャンペーン」(参考記事)で、その概要を少しずつ公開しているが、今回はそれぞれの機能を搭載するグレードなどの詳細が明らかになった。

まず、アクセルペダルの操作だけで発進、加速、減速だけでなく、車両を停止させることも可能にする「e-Pedal」(参考記事)は、3グレードすべてに搭載する。ティザーキャンペーンでは、上り坂の途中でもブレーキペダルを踏むことなく、停車状態を維持できるという点を明らかにしていたが、今回はさらに、雪道などの滑りやすい路面で安全に停車させる機能を持つことが明らかになった。通常走行時は前輪の回生ブレーキで減速するが、滑りやすい路面では回生ブレーキに加えて、前後輪の油圧ブレーキも制御して安全に停止するという。日産自動車の通勤走行時を想定した調査では、e-Pedalを利用することで従来車と比較してブレーキペダルを踏む回数が90%も減少したという。

2016年8月に発売したワゴン車「セレナ」に初めて搭載した運転支援機能「プロパイロット」を搭載することも明らかにしていたが(参考記事)、これは最上級のGグレードのみになる。プロパイロットは高速道路や自動車専用道路に向けた機能で、例えば高速道路が渋滞している時の低速走行時などに、前方の車両との距離を一定に保ち、追突しないようにアクセル、ブレーキ、ステアリングを自動で制御する。高速巡航時も、自動制御で前方車両との距離を一定に保つ。

さらに、新開発の自動駐車機能「プロパイロット パーキング」を搭載することも明かしていたが(参考記事)、これも最上級のGグレードのみになる。この機能は車体の4カ所(正面、左右側面、後部)に取り付けたカメラと、12カ所(正面4カ所、側面4カ所、後部4カ所)に取り付けたソナーで隣接車などの障害物や、駐車スペースを仕切る白線を認識し、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動で制御して、指定のスペースに駐車する機能だ。日産自動車によると、自動駐車機能を搭載した車種は他社も発売しているが、駐車スペースを仕切る白線を認識して、白線内に収めるように駐車する機能を持つのはプロパイロット パーキングだけであり、他社の自動駐車機能では、スペースを仕切る白線にまたがるように駐車してしまうことがあるという。

動画 新型LEAFが搭載する運転支援機能を紹介する動画

出所 日産自動車

新型LEAFが搭載する運転支援機能は、高く評価すべきものだが、満充電状態からの走行距離がJC08モードで400kmほどというのは、ライバルに比べると見劣りする。例えば、2016年12月にGeneral Motorsが発売した「Chevrolet Bolt EV」は、蓄電容量60kWhのリチウムイオン蓄電池を搭載しており、満充電状態からの航続距離はEPA基準で238マイル(約383km)。新型LEAFの走行距離はEPA基準にすると150マイル(約241km)となってしまう。そこで日産自動車は、モーター出力と蓄電池の蓄電容量を向上させた高性能モデルを2018年中に発売することを明らかにしている。


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日産自動車

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