ヤマハ発動機は2018年12月20日、「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」を策定したと発表した。生産や物流で発生するCO2から、顧客に販売した製品が排出するCO2を対象に、排出量を2050年までに2010年比で半減させることを目指す内容になっている。この目標は「Science Based Targets Initiative」の考えに基づいて設定した。Science Based Targets Initiativeは、国連が設立したUN Global Compactや、都市や自治体などのCO2排出量を調査、公開しているCarbon Disclosure Project、世界自然保護基金(WWE:World Wide Fund for Nature)などが設立した団体。世界の企業を対象に、科学的に根拠があるCO2削減目標設定を支援している。
図 ヤマハ発動機本社
出所 ヤマハ発動機
CO2排出量削減については、重点取り組み項目を設定している。具体的には生産活動で排出するCO2の削減、物流活動で排出するCO2の削減、製品が排出するCO2の削減、次世代車両の開発と普及促進の4項目だ。
さらに、資源活用についても目標と重点取り組み項目を設定している。資源利用を50%削減することを目標とし、再生可能な資源の活用によって新規資源の使用量を削減すること、生産活動における廃棄物の低減、生産活動における水使用量の低減、物流活動における梱包(こんぽう)資材の低減の4項目を重点取り組み項目に挙げている。
ヤマハ発動機は現在、2009年に策定した「ヤマハ発動機グループ環境計画2020」で掲げた目標達成に向けて活動している。2017年12月末時点の実績を見ると「グループ売上原単位CO2排出量11%削減(2009年比)」という目標に対し33%まで削減しており、「ヤマハ発動機単体での廃棄物量8%削減(2012年比)」という目標では25%削減まで達成している。この計画は2018年末で終了し、2019年からは今回策定したヤマハ発動機グループ環境計画2050の目標達成に向けた活動が始まる。
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ヤマハ発動機