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大気中の二酸化炭素を回収するプラントがスイスで稼働開始、年間900トンを回収可能

2017/06/06
(火)
SmartGridニューズレター編集部

スイスClimeworks社は、大気中から二酸化炭素を回収するプラントをチューリヒ近郊に完成させ、稼働を始めたと発表した。

スイスClimeworks社は2017年5月31日(現地時間)、大気中から二酸化炭素(CO2)を回収するプラントをチューリヒ近郊に完成させ、稼働を始めたと発表した。この種のプラントが稼働を始めるのは世界初だとしている。特許技術を活用して、大気からCO2だけを集めるという。現在のところ、このプラントは年間で900トンのCO2を回収する能力を持っているという。

図 スイスClimeworks社が完成させた大気中から二酸化炭素を回収するプラント

図 スイスClimeworks社が完成させた大気中から二酸化炭素を回収するプラント

出所 Climeworks社

CO2を回収する方法を大まかに説明すると以下のようになる。プラントを駆動させるとCO2がフィルター表面に化学的に堆積する。CO2堆積量が飽和したら、100℃程度の熱をかけてCO2を分離して取り出す。

プラントで集めたCO2は、温室を運営する農業生産者や、炭酸飲料を製造する飲料会社、食品メーカーなどに販売するという。Climeworks社はこれまでも発電事業者や自動車メーカーが発生させるCO2を地下に設置したパイプラインを通して400m離れた温室に提供してきた実績があるという。

Climeworks社の創設者でManaging Directorを務めるChristoph Gebald氏は、「このプラントで集めたCO2」は売ることもできるが、世界中で実施している地中に注入する処理と組み合せても効率良く稼働するだろう。私たちは2025年までに世界中のCO2の1%を回収することを目指している。そのためには、今回建設したようなプラントを25万カ所に設置する必要がある」と語っている。

また、Climeworks社は数カ月以内に今回設置したプラントとほぼ同じものを、ターゲットとしている市場がある場所に設置するとしている。おそらく、CO2を大量に排出する工場などが密集する地帯に設置すると考えられる。そこでは、CO2を回収したら地中に注入しながら、今回開発した技術の可能性を試すとしている。


■リンク
Climeworks社

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