トヨタ自動車は、世界初の燃料電池自動車「MIRAI(ミライ)」の発売に続いて、新年早々の2015年1月6日、燃料電池自動車(FCV)の普及に向けて、トヨタが単独で保有している世界で約5,680件(表参照)の燃料電池関連の特許(審査継続中を含む)の実施権を無償で提供する、と発表した。
これは、米国ラスベガスで開催されているCES(コンシューマエレクトロニクスショー、2015年1月6日~9日)でも発表されたが、異例な特許公開とあって、世界的に大きな注目を集めた注1。
今回の発表は、燃料電池自動車の導入初期段階においてその普及を優先課題とし、今後、開発や市場導入を進める自動車メーカーや水素ステーション整備を進めるエネルギー会社などと協調し、新市場を早急に創出する戦略に基づいたものとなっている。
今回の発表が、自動車業界の次世代の新ビジネスを拓くトリガーとなるか、国際的な熱い視線が集まっている。
表 トヨタ自動車の特許実施権の無償提供の具体的な内容
〔出所 2015年01月06日付http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/4663446/〕
▼注1
http://pressroom.toyota.com/releases/toyota+fuel+cell+patents+ces+2015.htm