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IPA、IoT社会を見据えた業界横断的なソフトウェア開発指針の策定に着手

2015/08/05
(水)
SmartGridニューズレター編集部

2015年8月5日、独立行政法人情報処理推進機構(以下:IPA、理事長:藤江 一正)技術本部ソフトウェア高信頼化センターは、自動車・HEMS※1などの製品がインターネットや製品同士で相互に接続する「IoT※2社会」を見据え、“つながる”製品に組み込まれたソフトウェアの信頼性を確保するためのソフトウェア開発指針の策定に着手し、検討会を発足したことを発表した。

近年、自動車や家電などのさまざまなモノがインターネットに接続し、モノ同士が相互に接続する「IoT社会」はますます進んでいる。一方で、製品が“つながる”ことによって、利用者や開発者が想定しない不具合や事故が発生するリスクが存在する。そのため“つながる”ことを想定した製品の「信頼性※3」の確保についても重要性が高まっている。

例えば、自動車などさまざまな製品が住宅のHEMSと相互に接続することで、付加価値の高い新たなサービスの提供が期待される。しかし、現状ではそれぞれの企業が独自に製品を開発しているため、異なる分野の製品同士が相互に接続した場合に、どのようなリスクが想定されるのか、安全に動作するのか、信頼性が確保されておらず、今後の普及に向けた課題※4として明らかになっている。

 図 想定していない異なる分野の製品同士が接続した場合のリスク

IPAでは、各製品に組み込まれるソフトウェアの開発段階において信頼性を確保することが必要と考え、異なる分野の製品が“つながる”ことを想定した場合におけるリスク分析や対策をまとめた信頼性確保のためのソフトウェア開発指針を策定するための検討会を発足させた。

同検討会は、自動車、住宅、家電、ロボットなどの産業界をはじめ、組込み技術を専門とする大学教授など複数の有識者で構成される検討会をIPA内に設置し、開発指針の策定に着手する。さらに、同検討会では、業界横断的にIoT製品に組み込まれるソフトウェアが満たすべき信頼性や安全性、セキュリティの要件を明確化していくことを目的とし、2016年3月末までに開発指針の素案を取りまとめ、公開を予定する。


※1 HEMS(Home Energy Management System):スマートメーター等との接続により、家庭の消費電力を管理・制御するシステム。スマート家電と呼ばれるような家電機器の遠隔制御などを可能とする。

※2 IoT(Internet of Things):様々なモノがインターネットに接続し、情報をやり取りすること。

※3 ここでは製品の安全性やセキュリティが確保されている状態で、利用者が安心して安全に製品を利用できることを総称して「信頼性」とする。

※4 「ソフトウェア開発の取引構造(サプライチェーン)の実態に関わる課題の調査報告書」P.137参照

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IPA

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