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日立、移動先などから大容量ファイルを高速データ転送できるサービスを販売開始

2015/10/21
(水)
SmartGridニューズレター編集部

2015年10月21日、株式会社日立製作所(以下:日立、東京都千代田、執行役社長兼COO:東原 敏昭)は、M2M向けシステム基盤を容易に構築できる「M2M※1トラフィックソリューション」のラインアップを拡充し、モバイルネットワークを利用して、車内や屋外、移動先から、各種カメラの映像や画像などの大容量ファイルを高速データ転送できる「大容量ファイル転送サービス」を、10月22日から販売開始することを発表した。

「M2Mトラフィックソリューション」は、ゲートウェイ※2装置などのM2M機器と、収集データの管理と機器の制御などを一元的に行うクラウド環境を提供し、M2M向けシステム基盤を迅速に構築するソリューションとなる。販売を開始する「大容量ファイル転送サービス」は、高速通信のLTE※3通信および車載対応のゲートウェイ装置をラインアップに追加し、移動先から、または移動中でも現場の大容量データの安定的な送信を可能にする。同サービスの特徴は次の通り。

サービスの特徴

  1. 日立独自の高速ファイル転送技術を採用し、車内からの安定した高速転送を実現
    LTE通信と日立独自の高速ファイル転送技術「Hitachi WAN Optimizer※4」を搭載したゲートウェイ装置を新たに開発し、安定的に大容量ファイルの高速転送が可能なサービスを実現した。同サービスにより、移動先から、または移動中でも、モバイルネットワーク経由で、大容量ファイルの高速転送が可能となる。
     
  2. 耐環境性能を高め、屋外でのデータが収集可能
    同サービスの開始に合わせ、高温、多湿、紫外線、振動といったさまざまな外部環境へ対応し、屋外設置に適したゲートウェイ装置もサービスに追加された。これにより、車両など移動体のほか、屋外での多様なデータ収集も可能となる。
     
  3. マルチキャリア対応による通信コストの最適化
    同サービスは、マルチキャリア対応のため、システムごとに異なるデータの種類やサイズ、転送頻度などに応じて、通信事業者が提供するモバイル通信サービスの料金プランの中から最適なものを選択でき、通信コストの最適化を実現する。

※1 M2M:Machine to Machine、人手を介さずに機器(マシン)間で通信を行うこと。

※2 ゲートウェイ:接続した機器から収集したデータ、または接続されたセンサーから収集したデータをサーバに送信する機能を有した機器。

※3 LTE:Long Term Evolution、3GPPで標準化されたモバイルブロードバンド規格(下り100Mbps/上り50Mbpsを目標)で、第3.9世代とも言われる〔第4世代の技術を前倒しして使用しているところもあるため、第4世代とも呼ばれる〕。

※4 Hitachi WAN Optimizer:日立独自のアルゴリズムにより、WAN(Wide Area Network)におけるパケットロスを測定し、その空き帯域をリアルタイムに推定しながら、流すべきデータ通信量を決定し、WANの物理帯域を最大限に活用できる日立のネットワーク高速化技術。モバイルネットワーク接続下でも安定した高速データ通信を可能にする。

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日立
 

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