SBエナジーと三菱UFJリースは2017年11月1日、北海道二海郡八雲町(ふたみぐんやくもちょう)に大規模太陽光発電所(メガソーラー)「ソフトバンク八雲ソーラーパーク」を建設すると発表した。三菱UFJリースと折半出資で設立する「北海道八雲ソーラーパーク合同会社」が運営に当たる。2018年4月に着工し、2020年中に商業運転を始めることを目指す。合計出力がおよそ102.3MW(10万2300kW)となり、SBエナジーが運営するメガソーラーとしては、2015年12月に運転を開始した「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク」(出力約111MW:北海道勇払郡安平町)に次ぐ2番目の規模となる。
図 すでに運転を開始している「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク」。新設のメガソーラーはこのメガソーラーに次ぐ規模となる
出所 SBエナジー
北海道電力管内では、太陽光発電設備の接続容量の限界を超えており、太陽光発電設備を新設し、電力系統に接続を希望する場合は、無条件無補償の出力制限を受け入れることが条件となっている。SBエナジーにとって、ソフトバンク八雲ソーラーパークは、指定電気事業者制度下では「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク2」に続くものになる。無制限無補償の出力制限に対応するために、蓄電容量およそ27MWh(2万7000kWh)の大規模なリチウムイオン蓄電池を設置する。蓄電池を併設するメガソーラーとしては出力が国内最大級になる。
発電所の建設予定地は、北海道二海郡八雲町山崎(やまざき)と花浦(はなうら)にまたがる。太平洋汽船と太平洋農場の所有地で、農地として利用するつもりが未利用のままだった土地だ。この土地を賃借して事業を展開する。
設計、調達、施工(EPC:Engineering、Procurement、Construction)は東芝と東芝三菱電機産業システムが合同で担当する予定。太陽光発電モジュールは東芝製、パワーコンディショナーは東芝三菱電機産業システム製を採用する。リチウムイオン蓄電池は韓国LG化学の製品を採用する。
敷地面積はおよそ132ha(132万m2)。この敷地に太陽光発電モジュールを30万5424枚並べる予定。合計出力はおよそ102.3MW(10万2300kW)。SBエナジーは年間発電量を約100.682GWh(1億68万2000kWh)と見込んでいる。一般世帯の電力消費量に換算するとだいたい2万7967世帯分に当たる。設備利用率を計算するとおよそ11.2%となる。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して全量を北海道電力に売電する。売電単価は1kWh当たり36円(税別)。