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電源開発と東芝エネルギーシステムズ、渓流取水設備の水位監視にLPWAを活用する実証実験

2019/03/12
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

電源開発と東芝エネルギーシステムズは、渓流取水設備の水位データを収集し、LPWA(Low Power Wide Area)通信で送信する実証実験を実施し、良好な結果を得たと発表した。

電源開発と東芝エネルギーシステムズは2019年3月12日、渓流取水設備の水位データを収集し、LPWA(Low Power Wide Area)通信で送信する実証実験を実施し、良好な結果を得たと発表した。実験は北海道にある電源開発上士幌電力所管内で2018年11月から2019年2月まで実施した。

水力発電所の上流となる渓流や、ダム、送電鉄塔などがある山間部では、携帯電話網の圏外となり、通信手段を確保できず、商用電源も利用できないことが多い。現在、このような場所ではデータロガーにデータを記録し、定期的に保守員がデータを回収している。しかし、回収にかかる人件費が問題となるほか、データ取得に時間がかかり、ダムへの流入水量を予測して発電することが難しかった。

今回の実証実験では、920MHz帯を使用し、多段通信(マルチホップ)に対応したLPWA通信技術を利用した。渓流の複数地点で水位データを収集し、近隣の中継器を経由して、データを送信した。水位センサーや通信機、中継器はすべて電池で動作させた。LPWA通信網で集積したデータは、通信事業者のLTE閉域網サービスを利用して、電力所の水位データ収集装置に送信した。さらに、無線通信機器の電波が届かない地下発電所内でも、同様のLPWA通信技術を利用してデータを伝送し、屋内での電波伝搬の状況を把握した。

図 今回のLPWA通信技術を利用した実証実験で使用した設備の概要

図 今回のLPWA通信技術を利用した実証実験で使用した設備の概要

出所 東芝エネルギーシステムズ

電源開発は今後、今回の実証実験で使用した技術や機器を同社の水力発電所の渓流取水設備、送電鉄塔、発電所、変電所で実用化することを目指し、設備管理の省力化と効率向上を図る。そして、リアルタイムでデータを取得できる環境を作り、運用、運転の精度を向上させ、発電量引き上げを検討する。

東芝エネルギーシステムズは、山間部などのデータ収集が困難な地域や、通信環境が良好でない施設内で、今回の実証実験で使用した技術や機器を活用し、発電、変電、送電設備の運用効率向上を目指す。


■リンク
電源開発
東芝エネルギーシステムズ

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