経済産業省は3月13日、2012年12月末時点(4〜12月)の再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表、再生可能エネルギー発電設備の導入量は合計117.8 万kW であった。このうち、太陽光発電設備は111.9万kW(住宅+非住宅)で、全体の95%を占めた。一方、2011年度末時点における太陽光の累積導入量は約480万kW(住宅+非住宅)であったが、今回公表された9カ月間の発電量は119.9万kW増と、大幅に上がった。このような速いペースでの導入には、2012年7月1日に開始した政府による「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」(FIT)が道筋をつけたとも考えられる。2011 年度の国内発電電力量のうち水力を含む再生可能エネルギー全体が占める割合は約10%(水力9%+再生可能エネルギー1.4%)であり、同省は今後、風力や地熱、太陽光発電には大きな潜在力があるとみて、FIT 制度を開始したのである。
経済産業省は3月13日、2012年12月末時点(4〜12月)の再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表、再生可能エネルギー発電設備の導入量は合計117.8万kWであった(図)。このうち、太陽光発電設備は111.9万kW(住宅+非住宅)で、全体の95%を占めた。一方、2011年度末時点における太陽光の累積導入量は約480万kW(住宅+非住宅)であったが、今回公表された9カ月間の発電量は119.9万kW増と、大幅に上がった。このような速いペースでの導入には、2012年7月1日に開始した政府による「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」(FIT)が道筋をつけたとも考えられる。2011年度の国内発電電力量のうち水力を含む再生可能エネルギー全体が占める割合は約10%(水力9%+再生可能エネルギー1.4%)であり、同省は今後、風力や地熱、太陽光発電には大きな潜在力があるとみて、FIT制度を開始したのである。
図を見ると、2011年度末時点における再生可能エネルギーの導入量は累積合計約2000万kWで、原発20基分(1基あたり約100万kW)に相当する数値だが、実際には、太陽光は天候に左右されて発電できないなど設備稼働率が低く、それらを考慮すると電力量はまだまだ少ないといえる。さらに、現状での大幅な伸びは太陽光発電にとどまっており、風力発電や地熱発電への期待も高まっている。
東日本大震災から2年、復興のスピードとともに、再生可能エネルギーの安定的な供給拡大のスピードが加速することを期待する。
図 2012年度における再生可能エネルギー発電設備の導入状況(12月末時点)
〔出所 「再生可能エネルギー発電設備の導入状況について(12月末時点)」、http://www.meti.go.jp/press/2012/03/20130313002/20130313002.pdf 〕
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