「6.5kWhタイプ」「9.7kWhタイプ」の2機種を発売
オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社(以下、OSS)は、屋内設置用蓄電池ユニット「6.5kWhタイプ」を2025年8月に、「9.7kWhタイプ」を同12月に発売する。いずれも国内最小クラスの容積と、屋内設置に適したデザインにより住環境に調和した設置が可能だという。
図1 蓄電池ユニット「6.5kWhタイプ」(左)、「9.7kWhタイプ」(右)
出所 オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 ニュースリリース 2025年5月22日、「暮らしに合わせて組み合わせる蓄電システム:マルチ蓄電プラットフォーム「KPBP-A シリーズ」に蓄電池ユニット2機種をラインナップ追加」
6.5kWhタイプの容積が約44リットル、9.7kWhタイプが約78リットル
OSSは、マルチ蓄電プラットフォーム「KPBP-A シリーズ」を2020年10月に発売している。同プラットフォームは、マルチ蓄電パワーコンディショナ「KPBP-A」を中心に、複数の機器を組合せ、利用者の住環境に合わせて単機能型やハイブリッド型、全負荷バックアップ型などの蓄電システムが構築できる。
同シリーズの新機種である6.5kWhタイプの容積は約44リットル、9.7kWhタイプが約78リットルで、いずれも従来機種と比較して容積を約27%削減した。設置面積も従来機種比で約14%小さくなった。
図2 従来機種との比較
出所 オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 ニュースリリース 2025年5月22日、「暮らしに合わせて組み合わせる蓄電システム:マルチ蓄電プラットフォーム「KPBP-A シリーズ」に蓄電池ユニット2機種をラインナップ追加」
両機種の色は、住宅内に溶け込みやすいようにホワイト系を採用した。また、6.5kWタイプは厚みが137mmと国内で最薄クラスだという。
図3 住宅内の設置イメージ
出所 オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 ニュースリリース 2025年5月22日、「暮らしに合わせて組み合わせる蓄電システム:マルチ蓄電プラットフォーム「KPBP-A シリーズ」に蓄電池ユニット2機種をラインナップ追加」
使用周囲温度範囲の下限温度を従来機の-10℃から-15℃に拡張し、‐15℃以上で充放電できるようにした。これにより、従来機と比べて寒い地域への設置が可能になった。
価格は蓄電システムの構成によって異なる。単機能蓄電システムの場合、6.5kWhが266万円から、9.7kWhが317万円から。ハイブリッド蓄電システムの場合、6.5kWhが328万円から、9.7kWhが379万円から。全負荷型ハイブリッド蓄電システム場合、6.5kWhが411万円から、9.7kWhが462万円から。いずれも税抜価格。
図5 蓄電システムの構成例
出所 オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 ニュースリリース 2025年5月22日、「暮らしに合わせて組み合わせる蓄電システム:マルチ蓄電プラットフォーム「KPBP-A シリーズ」に蓄電池ユニット2機種をラインナップ追加」
図6 蓄電システム構成ごとの価格一覧
出所 オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 ニュースリリース 2025年5月22日、「暮らしに合わせて組み合わせる蓄電システム:マルチ蓄電プラットフォーム「KPBP-A シリーズ」に蓄電池ユニット2機種をラインナップ追加」
近年、地震や台風など大型の自然災害が増加する中、停電に備えた非常用電力として蓄電システムが注目されている。年々続く電気料金の高騰や、2019年以降順次満了を迎えている太陽光発電の卒FITなどに伴い、太陽光で発電した電気を蓄電池に貯めて自家消費するニーズも高まっている。さらに、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー発電設備や蓄電池など、複数に分散された発電所をデジタル技術で制御・統合することで1つの発電所のように機能させるVPPの活用など新たな取り組みも進んでいるという。