三菱商事、米蓄電システム開発・販売・事業会社と蓄電システム販売で業務提携

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2016年2月10日 0:00

2016年2月10日、三菱商事株式会社(以下:三菱商事、東京都千代田区、代表取締役 社長:小林 健)は、大手独立系発電事業者であるAES Corporation(以下:AES、米国バージニア州、CEO:Andrés Gluski)の子会社で、蓄電システムの開発、販売、事業を手掛けるAES Energy Storage(以下:AES-ES、米国バージニア州)と、今後成長が見込まれるアジア・オセアニア地域の蓄電市場において同社の蓄電システム“Advancion(R)”を共同販売することに関する業務提携に合意したことを発表した。両社は、同システムの販売を通じ、再生可能エネルギーの効率運用、送配電コストの削減、CO2排出の低減などに寄与していく。

AES-ESは、蓄電システム事業会社として、これまで世界8ヶ所の電力市場に蓄電システムを納入している。現在稼働中のシステム容量は116MW、建設中或いは開発中のシステム容量は268MWにのぼる。AdvancionはAES-ESが開発した蓄電システムの商品名であり、同社は2015年11月に最新型の「Advancion 4(第4世代)」をリリースしている。「Advancion 4」は、コンパクトな構造と独自開発の制御システムにより、蓄電システムユーザーの収益最大化、運転コスト最小化を実現する蓄電システムとなっている。

三菱商事は、国内外で発電から小売までを含めた電力事業を展開し、世界各国で発電・送電資産を保有・運営しており、蓄電分野では車載用・産業用リチウムイオン電池の開発・製造・販売事業をおこなっている。チリではAES Corporationの現地子会社と共同でシステム容量20MWの運転予備用蓄電システム※1を建設中である。

蓄電市場は今後大きく成長することが期待され、米国大手調査会社Navigant Researchの調査によると、2020年には年間11GW※2以上の蓄電システムが導入され、その3分の1以上がアジア・オセアニア地域に集中すると予想されている。AESと三菱商事は、Advancionの販売を通じ、アジア・オセアニア地域の電力システムの安定化、発展に貢献をめざす。


※1 チリの一部地域では発電事業者が発電能力の一定量を運転予備用として温存することが義務づけられている。

※2 日本の地域電力会社10社の総発電容量の約5%相当。

■リンク
三菱商事
AES

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