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SBエナジーが青森県青森市でメガソーラー稼働開始、出力抑制ルールの適用を受けても事業化可能と判断

2016/12/20
(火)
SmartGridニューズレター編集部

SBエナジーは、青森県青森市に建設中だった太陽光発電所の営業運転を12月21日から開始すると発表した。

SBエナジーは2016年12月20日、青森県青森市に建設中だった太陽光発電所「ソフトバンク青森諏訪沢ソーラーパーク」の営業運転を12月21日から開始すると発表した。この発電所は、「出力抑制ルール」の適用対象となる。SBエナジーが運営する太陽光発電所で出力抑制ルールの対象となるのは、この発電所が初の例となる。

図 ソフトバンク青森諏訪沢ソーラーパーク。パネルに積もった雪が落ちるように、パネルに角度をつけてある

図 ソフトバンク青森諏訪沢ソーラーパーク。パネルに積もった雪が落ちるように、パネルに角度をつけてある

出所 SBエナジー

再生可能エネルギーの固定価格買取制度では、送電系統を安定させるために電力会社が発電設備に出力制限をかけることができる。その合計期間は年間30日、あるいは電力会社が定めた時間が上限となる。

しかし、ソフトバンク青森諏訪沢ソーラーパークがある青森県青森市を管轄区域としている東北電力では、系統への連系が確定している太陽光発電システムの総出力が接続可能量を超えてしまっている。このため東北電力は経済産業省から「指定電気事業者」の認定を受けており、太陽光発電所を運営する事業者に対して合計で年間30日以上、出力を制御できる。しかし、SBエナジーとしては、この条件があっても事業として成立すると判断して建設を進めた。

建設にあたっては冬期の降雪対策を施した。具体的には、太陽光パネルの設置角度を一般的な例よりも急な角度で設置し、パネル状に雪が積もったとしても、雪の自重でパネルから落ちるようにした。パネルの設置角度は30度。

敷地面積は約3.8ha(約3万8000m2)。ここにインリーグリーンエナジージャパンの多結晶太陽光発電パネルを6600枚設置した。合計出力は約1.7MWで、SBエナジーは年間発電量が約169万4000kWhになると見込んでいる。一般家庭の年間電力消費量に換算すると約470世帯分になる。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して全量を東北電力に売電する。売電単価は1kWh当たり32円(税別)。


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SBエナジー

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