九州電力グループの九電みらいエナジーは2017年2月20日、広島県東広島市に建設中だった大規模太陽光発電所「東広島メガソーラー発電所」の稼働を始めたと発表した。同社は九州で太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーによる発電事業を手掛けているが、今回稼働開始した東広島メガソーラー発電所は、同社にとっては九州外で運営する初の発電所となる。
東広島メガソーラー発電所の所在地は広島県東広島市八本松飯田(はちほんまついいだ)。敷地面積は約1.5ha(約1万5000m2)。ここに三菱電機製の太陽光発電モジュールを4608枚並べた。パワーコンディショナーは九州電力グループであるキューヘンの製品を採用した。
最大出力は約1MW(約1000kW)で、九電みらいエナジーは年間発電量を約1330MWh(約133万kWh)と予想している。一般家庭の年間電力消費量に換算すると約450世帯分に当たる。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して全量を中国電力に売電する。売電単価は非公開。
九電みらいエナジーは九州外での活動の一環として、福島県相馬市に建設中の大規模太陽光発電所に出資している。40%を出資する九電工と30%を出資するオリックスが中心となって進めているもので、2017年6月の運転開始を予定している。九電みらいエナジーは10%出資している。九電工・北斗電気特定建設工事共同企業体が設計、調達、施工(EPC:Engineering、Procurement、Construction)を担当している。
発電所の所在地は福島県相馬市磯部字芹谷地(せりやち)。東日本大震災の津波に被災し、塩害によって農作が困難になった土地だ。2015年3月に用地の転用が可能となり、大規模太陽光発電所の建設計画が開始した。敷地面積は約70ha(約70万m2)。使用する太陽光発電モジュールは約19万8000枚。
図 福島県相馬市に建設中の大規模太陽光発電所の完成予想図
出所 九電工
最大出力は約52.5MW(約5万2452kW)で、九電工ほか関係企業は年間発電量を約60GWh(約6000万kWh)と予想している。一般家庭の年間電力消費量に換算すると約1万6660世帯分に当たる。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して全量を東北電力に売電する。売電単価は非公開。
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