アメリカGeneral Motors(GM)は2017年6月13日(現地時間)、同社の電気自動車(EV)「Chevrolet Bolt EV」に自動運転機能を付けたテスト用車両130台の製造が完了したと発表した。130台はすべて、ミシガン州オリオンチャータータウンシップ(Orion Charter Township)の工場で自動車量産の手法を利用して製造したという。
図 自動運転機能付きの「Chevrolet Bolt EV」を製造している工場の様子
出所 General Motors
今回製造した130台は、GMにとって「2世代目」となる自動運転技術を搭載している。レーザー光で画像と距離を検出するLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)やカメラ、各種センサーを搭載しており、より安全で信頼できる自動運転機能を備えているという。
GMは2016年初から自動運転技術の開発に力を入れている。専門の技術者を集めた部署を立ち上げたほか、2016年3月には自動運転技術を開発しているベンチャー企業「Cruise Automation社」を買収している。GMはこの買収で自動運転技術のソフトウェア技術者と、短期間で技術を開発するノウハウを手にいれたとしている。そして6月には自動運転技術を搭載したChevrolet Bolt EVを試作し、サンフランシスコとアリゾナ州のスコッツデールの公道で試験を始めている。
先述の通り今回製造した130台は自動車量産の手法を利用して製造している。130台という台数も、GMの自動運転車の試験車両としては過去最大の数だ。Cruise Automation社のCEOを務めるKyle Vogt氏は「私達が望むような自動運転車を作るには、ある程度の規模で量産する必要があった」とコメントしている。そしてGMは自動運転車の試験車両を量産設備で製造した初の会社になったという。
今回製造した130台は、サンフランシスコやスコッツデールで実施している自動運転車の試験に参加するほか、デトロイト都市圏で開始する試験にも利用するとしている。
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General Motors