シャープは2017年6月22日、タイの大手スーパーマーケットチェーン「Big C(ビッグシー)」の店舗や倉庫の屋根16カ所に太陽光発電システムを設置する工事を受注したと発表した。シャープは設計、調達、施工(EPC:Engineering、Procurement、Construction)を一括して担当する。さらに、発電設備稼働後のO&M(Operations and Maintenance:保守運用)もシャープが担当する。16カ所に設置する太陽光発電システムの出力を合計するとおよそ16MW(16000kW)となる予定。大規模太陽光発電所(メガソーラー)に匹敵する規模だ。
図 Big Cの店舗屋上の太陽光発電システムを設置する工事が完了したときの予想図
出所 シャープ
工事は7月に開始し、12月から完工した場所から順次運転を開始する予定。2018年度末までに全16カ所が稼働する見込み。16カ所すべてにシャープ製の太陽光発電モジュールを設置する。その枚数は合計で5万枚ほどになる予定。全16カ所が稼働すると年間発電量はおよそ21.675GWh(2167万5000kW)になるとシャープは見込んでいる。設備利用率を計算するとおよそ15.46%となる。経済産業省の調達価格等算定委員会が2016年12月に公表した資料によると、日本における太陽光発電システムの設備利用率は平均で13.4%。シャープもタイの日射量について「日本のおよそ1.4倍」としている。そして、全16カ所が稼働すると、年間でおよそ6913トンのCO2削減効果を期待できるという。
発電した電力は店舗や倉庫ですべて自家消費する。シャープによると、今回建設する太陽光発電システムは、店舗や倉庫で消費する電力のうち15%~20%をまかなえる見通しだという。また、追加で11カ所の店舗や倉庫に太陽光発電システムを設置する計画もあるという。完成すれば合計で27カ所となる。
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