茨城大学とNECは、河川の画像から氾濫などの水害につながる可能性を判定するシステムの実証実験を実施すると発表した。
国立大学法人茨城大学とNECは2017年7月21日、河川の画像を深層学習を利用して解析することで、氾濫などの水害につながる可能性を判定する「NEC水害対策支援システム」の実証実験を7月21日から茨城県水戸市内で実施すると発表した。
図 「NEC水害対策支援システム」の画面イメージ
出所 NEC
6月30日から福岡県を襲った集中豪雨と、その被害が示すように、近年日本国内でも観測史上に例がないほどの大量の集中豪雨が発生し、甚大な被害をもたらすようになっている。豪雨により交通網やガス、水道、電気などが途切れて、生活に支障をきたした状態で孤立してしまうという例も多い。各自治体は、集中豪雨の対策を急いでいる。
河川が反乱する兆候をつかむには、水位上昇などの変化を確認する必要があるが、現在のところは人間が目視で確認して回っているという状態だ。茨城大学とNECは今回、河川のそばにカメラを設置し、「NEC水害対策支援システム」で水位上昇などの変化を読み取って、水害発生の兆候を検知する実証実験を実施する。
深層学習の学習モデルの設計、学習時には、茨城大学の齋藤修特命教授(ICTグローカル教育研究センター副センター長)らの研究グループが持つ、水害発生時の河川の特徴に関する学術的知見を活用した。カメラは茨城県水戸市を流れる「桜川」の偕楽園周辺の地点に設置し、河川の水位や流れる水の色など様々な変化を検知して、危険の度合いを自動的に判定する。その判定結果が人間の夜最終的な決断に役立つかどうかを検証する。
■リンク
国立大学法人茨城大学
NEC
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