NTTファシリティーズは2017年7月28日、和歌山県に大規模太陽光発電所(メガソーラー)「F岩出太陽光発電所」を建設すると発表した。2018年6月上旬に商業運転開始の予定。建設では、NTTファシリティーズが設計と調達(Engineering、Procurement)に加えて、工事全体の管理を担当した。発電所外周を囲むフェンスの設置工事や架台の設置などの土木工事は淡路土建株式会社が、太陽光発電モジュールやパワーコンディショナーの設置、配線、系統との連係などの電気工事ミライトテクノロジーズが担当する。完成後の運営はNTTファシリティーズが受け持つ。
NTTファシリティーズはすでに和歌山県内2カ所でメガソーラーを運営している。和歌山県日高市にある「F日高川太陽光発電所(1.236MW、2015年1月運転開始)」と、和歌山県海南市にある「F海南太陽光発電所(1.9MW、2013年11月運転開始)」の2件だ。NTTファシリティーズによると、紀伊半島は日照条件が良く、ほかの地域に比べて発電量が上がると期待できるという。今回建設するF岩出太陽光発電所は、同社が和歌山県内に建設するメガソーラーの中でも最大規模のものになる。
図 和歌山県内でNTTファシリティーズが運営している大規模太陽光発電所。左が「F日高川太陽光発電所」で、右が「F海南太陽光発電所」
出所 NTTファシリティーズ
F岩出太陽光発電所の建設地は和歌山県岩出市根来(いわでしねごろ)。個人地権者の土地を賃借して太陽光発電所を建設し、発電事業を展開する。敷地面積は約9.6ha(9万6038m2)。ここに、中国Suntech Power社の太陽光発電モジュールを27580枚並べた。パワーコンディショナーは日立製作所の製品と、ダイヘンの製品を併用する。
発電所の合計最大出力は約8.8MW(8825.6kW)。NTTファシリティーズは、年間発電量を約10.649GWh(約1064万9000kWh)と見込んでいる。一般世帯の年間電力消費量に換算すると約2960世帯分に当たる。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用して全量を関西電力に売電する。売電単価は1kWh当たり32円(税別)。
NTTファシリティーズは今年度、さらに数件の大規模太陽光発電所の建設を始める予定。すでに建設場所はきまっており、施工業者の選定などを進めているという。
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NTTファシリティーズ