東北電力は2018年4月27日、仙台市が保有する太陽光発電設備と蓄電池を利用して、VPP(Virtual Power Plant)の検証を実施すると発表した。仙台市内の指定避難所に備わっている太陽光発電設備と、蓄電池を集約して、設備の稼働状況などを監視しながら最適制御する。指定避難所にある太陽光発電設備の出力は1カ所当たり10kWほどで、蓄電池の蓄電容量は1カ所当たり15kWhほど。これを、25カ所分使用してVPPを構成する。
図 仙台市内の指定避難所25カ所にある太陽光発電設備と蓄電池を集約してVPPを構成する
出所 東北電力
VPPを構成したら、電力需給バランスの調整や、太陽光発電の余剰電力の吸収などの機能について検証する。また、蓄電池の充放電回数が増え、満充電の状態が続くことがなくなるため、蓄電池の長寿命化にもつながるとしている。
ただし、指定避難所に必要な電力、防災機能を損なわないことが前提となる。この条件を守りながら、気象情報、電力消費状況などを検知し、可能な範囲で指定避難所にある太陽光発電設備と蓄電池を制御する。
また、25カ所の指定避難所にある発電設備と蓄電池の能力を集約して、電力需給バランス調整に使用できるかどうかも検証する。検証期間は2018年4月27日から2021年3月31日までのおよそ3年間だ。
■リンク
東北電力