出光興産、国際石油開発帝石、三井石油開発の3社は2018年10月4日、秋田県小安地域で地熱発電の試験のために掘削した井戸(試験生産井)の能力などを確認するために噴気試験を実施していると発表した。噴気試験は9月28日から始めており、10月18日まで続ける予定だ。
図 噴気試験中の試験生産井
出所 三井石油開発
3社は2011年から小安地域で地熱資源の開発に向けて調査を続けている。今回の噴気試験では、実用の生産井、還元井と同規模の井戸を掘って、井戸の蒸気量、地下温度、地熱流体の化学成分、井戸周辺の透水性などを検証する。
この後は、蒸気や熱水がたまっている「貯留層」の評価、環境影響評価を実施し、数カ月間の実証実験に移る。実証実験で地熱井の能力を詳細に評価し、発電出力を決め、地熱発電設備の設計を始める。3社はここまでの調査を2018年度から2021年度にかけて実施していくとしている。
上記の過程で、地熱発電所の事業化が可能と判断できれば、用地を取得し、各種許認可手続きを取って、地熱発電所の建設工事を始める。