出光興産、山口県の社有地内でのバイオマス発電事業を検討開始

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2018年10月29日 0:00

出光興産は、同社の徳山事業所(山口県周南市)内での、バイオマス発電事業について検討を始めたと発表した。

出光興産は2018年10月29日、同社の徳山事業所(山口県周南市)内での、バイオマス発電事業について検討を始めたと発表した。徳山事業所は1957年に出光興産初の製油所として操業を開始した。それから57年後の2014年3月に「エネルギー供給構造高度化法」施行に伴い、石油精製業務を停止した。現在は化学事業の主力拠点となっている。所在地は山口県周南市新宮町の瀬戸内海沿岸。

図 出光興産の徳山事業所の位置

図 出光興産の徳山事業所の位置

出所 出光興産

現在のところ、石油精製業務停止によって未利用地となった製油所跡地に発電出力50MW(5万kW)の木質バイオマス発電所を建設する計画となっている。出光興産は年間発電量をおよそ360GWh(3億6000万kWh)と見込んでいる。設備利用率を計算するとおよそ82.2%というかなり高い値になる。

年間の燃料消費量は約23万トンで、運転開始当初は燃料として輸入木質ペレットとパーム椰子殻(PKS:Palm Kernel Shell)を使用する。ただし、中長期的には燃料を間伐材、製材端材など国産木材に切り替えていく予定だとしている。国産木材に切り替えることで、森林の維持管理体制が整い、林業再生、地域振興などが期待できる。

営業運転開始は2022年度内を目標としている。稼働が始まると年間約23~30万トンのCO2排出量削減効果が見込めるとしている。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して全量売電する予定だ。


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出光興産

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