イーレックスと東京電力エナジーパートナー(東電EP)は2019年3月18日、共同出資で電力小売会社「エバーグリーン・マーケティング株式会社」を3月29日に設立すると発表した。出資比率はイーレックスが66%、東電EPが34%。全国の特別高圧および高圧の需要家を対象に、4月から営業を開始する。イーレックスが全国で運営しているバイオマス発電所などの再エネ発電所の電力を、代理店販売のノウハウや営業力を生かして売り込む。東電EPは、小売電気事業で積み重ねてきた、商品やサービスを開発提供するノウハウと、顧客の省エネルギー、省コストを実現するために提案力で新会社に協力する。
図 イーレックスと東電EPの両社が出資し、事業ノウハウなどを提供する
出所 イーレックス
新会社は主に特別高圧および高圧契約を電力会社と締結している法人を対象に、再生可能エネルギーで発電した電力を供給する。特に近年増加しつつある「RE100」加盟企業を大きなターゲットとしている。さらに東電EPが持つ、企業の省エネルギー、省コストに向けたサービスなどを提供していく。
イーレックスと東電EPは、新会社設立のきっかけとして、政府が2018年に策定した「第5次エネルギー基本計画」を挙げている。この計画では、2030年に向けた電源構成の組み直し、2050年に向けたエネルギー転換などの方針を示しており、再生可能エネルギーを主力電源とすることを初めて明記している。
さらに、RE100加盟企業の増加など、CO2排出量削減を強く意識する企業が日本国内でも増加しつつある。こうした企業に再エネ電力を供給することで、需要に応えると考えられる。