■『インプレス SmartGrid ニューズレター』創刊のごあいさつ■
三橋 昭和
インプレスR&D
SmartGridニューズレター編集長
今、電力・エネルギー危機の解決に向けて、新しい波が押し寄せています。 電力システムとICT(情報通信技術)システムを融合させた「スマートグリッド」というオープン指向の新しい電力供給システムが登場し、全世界が一斉にその取り組みを開始したのです。同時に、M2M(Machine to Machine)やクラウドコンピューティングと連携しながら、公共システムを含む社会基盤としても拡大・発展し、新しいフェーズへと展開しています。電力システムもICT システムも、企業や組織の基幹部分を支える必須のインフラであるため、スマートグリッドが社会に与えるインパクトは想像以上のものがあります。
そのため、スマートグリッドに関する研究開発と実用化は、電力産業やICT 産業だけでなく、家電産業、半導体産業、住宅・建築産業、自動車産業などに至るまで広範囲にわたって行われ、各種の標準化活動もかつてない程の早いテンポで進展しています。また、電力市場の本格的な自由化に向けた制度改革の検討も活発化しています。一方、スマートグリッドは産業の枠を超え、国境を超えた取り組みが求められるため、新しいビジネスチャンスを目指して企業合併がなされたり、多様な国際的なアライアンスやフォーラムが次々に結成されたりしていることなどが、連日のように報道されています。
このようなスマートグリッドに関する最先端の情報を、多くの方々のご協力と編集部の取材を通して、価値のある記事としてまとめて定期的にお届けするため、このほど日本初の「インプレスSmartGridニューズレター」を創刊する運びとなりました。本誌は、ビジネスのお役に立てますよう、主に企業や組織の(1)マーケティング部門(市場動向分野)、(2)戦略部門(ビジネス動向分野)、(3)研究開発部門(技術・標準化動向分野)の方々を読者対象とし、当面月間で、冊子版と電子版の両方で発行いたします。本誌が、企業や組織を超えた共通の「場」を提供するメディアとなれますよう努力してまいります。
なお、本誌は、東京大学 江崎 浩先生(座長)、慶應義塾大学 西 宏章先生(副座長)、横浜国立大学 辻隆男先生(副座長)のリーダーシップのもとに、産業界や標準化機関の最前線で活躍されていらっしゃる方々や、市場アナリスト、政府関係で活躍される先進的な皆様をはじめ、ご執筆者や多くの関係者のご協力を得て創刊されました。また、斯界を代表する内外の多くの識者の皆様から、本誌への激励のメッセージをお寄せいただきました。ここに、厚く御礼申し上げます。
本誌が、新しいビジネスの創造に、そして国際競争力を強化し日本のスマートグリッドが新しい輸出産業としても成長する糧となり、業界の羅針盤となるよう邁進してまいります。皆様からの温かいご支援を賜われますよう、心からお願い申し上げます。
2012年10月
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