カーボンニュートラル/脱炭素
[ニュース]

ERPの会計データをもとにCO2排出量算定、SCSK

ERP中核のデジタルオファリングサービスに機能追加
2025/10/23
(木)

デジタルオファリングサービスに会計データをもとにしたCO2排出量算定機能

 SCSK株式会社(以下、SCSK)は、同社のERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)システムを中核としたデジタルオファリングサービス「PROACTIVE」の1機能として、会計データをもとに二酸化炭素(CO2)の排出量を算定するサービス「CO×COカルテ(ココカルテ)」の提供を開始した。専門知識や追加工数を要することなく、CO2排出量の可視化や管理を可能にし、算定に掛かる工数を約8割削減するという。2025年10月22日に発表した。

自社の自動算定とサプライヤーの情報収集・管理の機能を提供

 SCSKは、CO×COカルテの提供を2025年7月1日に開始した。今回、PROACTIVEに同機能を搭載することで、PROACTIVEに蓄積した会計データをもとに、CO×COカルテでCO2排出量を自動算定できるようにした。これにより、Scope1注1からScope3注2のカテゴリ8(上流リース資産)注3までを把握可能にするという。

 PROACTIVEの利用者は、CO×COカルテを追加登録なしで、「自社CO2排出量の自動算定機能」と、「サプライヤー排出原単位の収集・管理機能(Scope3対応)」を利用できる。

 今後、SCSKは、CO×COカルテの提供と並行し、顧客利便性の向上や機能強化・自動化を進める。将来的には、Scope3排出量に対応したサプライチェーン情報収集型サービスの展開も検討する。

 SCSKによると、従来のCO2排出量を算定するためのツールは、利用するのにツール習熟やデータ収集など実務負荷が大きく、数か月の工数を要す場合があることが課題となっている。


注1:Scope1(スコープ1):事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセスなど)。
注2:Scope3(スコープ3):Scope1、2以外の間接排出(サプライチェーン排出)。
注3:Scope3・カテゴリ8(上流リース資産):賃借してオフィスで使用している複合機やパソコンなどのリース資産の使用に伴う排出。

参考サイト

SCSK株式会社 ニュースリリース 2025年10月22日、「SCSKのPROACTIVEにCO×COカルテのCO2自動算定機能を搭載」

 

関連記事
新刊情報
5G NR(新無線方式)と5Gコアを徹底解説! 本書は2018年9月に出版された『5G教科書』の続編です。5G NR(新無線方式)や5GC(コア・ネットワーク)などの5G技術とネットワークの進化、5...
攻撃者視点によるハッキング体験! 本書は、IoT機器の開発者や品質保証の担当者が、攻撃者の視点に立ってセキュリティ検証を実践するための手法を、事例とともに詳細に解説したものです。実際のサンプル機器に...
本書は、ブロックチェーン技術の電力・エネルギー分野での応用に焦点を当て、その基本的な概念から、世界と日本の応用事例(実証も含む)、法規制や標準化、ビジネスモデルまで、他書では解説されていないアプリケー...