[市場動向]

数字で見る「再生可能エネルギー」の導入状況

2013/06/01
(土)

風力発電の導入量:2012年は約45GWと大きな伸び

風力発電の導入状況は、GWEC(世界風力エネルギー協議会)注4によって2012年までのデータがまとめられている(図3)。2005年頃から導入量の伸びのペースが増え、特に2009年の導入量は38,708MW(約39GW)と、前年比1.4倍と大きな伸びを示した。その後、しばらくは伸びはそこまで大きくはなかったが、2012年の導入量は44,711MW(約45GW)と大きくなっていることがわかる。

図3 世界における風力発電の累積導入量(単位:MW)

図3  世界における風力発電の累積導入量(単位:MW)

〔出所 「Global Wind Statistics 2012」(2013年2月11日発行)、 http://www.gwec.net/wp-content/uploads/2013/02/GWEC-PRstats-2012_english.pdf

2012年の導入量を国別で比較すると、中国が世界第1位で世界全体の30%のシェアを占めている。第2位は米国で、それに次いでドイツやインド、英国といった国が並んでいる。中国は2012年単年での導入量も、これまでの累積の導入量も世界でもっとも多くなっている。

地熱発電の導入状況:2010年には約12GWまで増加

最後に地熱発電の導入状況である。

図4はIGA(世界地熱協会)注5がまとめた累積の導入量である。地熱発電は1980年頃から導入が増え始め、1998年には累積で8000MW(8GW)を超え、それ以降、さらに導入が加速している。最新の2010年には12000MW(12GW)弱にまで増えていることがわかる。

図4 世界における地熱発電の累積導入量(単位:MW)

図4  世界における地熱発電の累積導入量(単位:MW)

〔出所 「Geothermal Power Generation in the World - 2005-2010 Update Report」、https://pangea.stanford.edu/ERE/db/IGAstandard/record_detail.php?id=5794

先に紹介したNRELの資料をもとに、2011年の導入状況を国別に見ると、世界でもっとも導入量が多かったのは米国である。その後、フィリピン、インドネシア、メキシコ、イタリアが続いている。

Profile

新井 宏征(あらい ひろゆき)

株式会社スタイリッシュ・アイデア

SAPジャパン、情報通信総合研究所を経て、2013年4月に株式会社スタイリッシュ・アイデア設立。イノベーション分野のコンサルティングを軸にリサーチや執筆、翻訳など幅広く活動している。


▼ 注4
GWEC:Global Wind Energy Council。

▼ 注5
IGA:International Geothermal Associa-tion。

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