ドイツが第4次産業革命「Industrie 4.0」を具体化へ

─ シーメンスがM2M/IoTで次世代自動車工場を実演 ─

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2014年6月1日 0:00

【インプレスSmartGridニューズレター 2014年6月号掲載記事】去る2014年4月7~11日の5日間、ドイツ・ハノーバ市で開催されたハノーバメッセ2014(HANNOVER MESSE 2014)には、世界各国から約5,000社が出展し、100カ国を超える国から18万人もの業界関係者が来場した。会場では、スマートファクトリー(次世代工場)とエネルギー技術によって、近未来の産業のロードマップが演出され、ドイツの国家戦略である第4 次産業革命「Industrie 4.0」(英語ではIndustry 4.0)がアピールされた。ここでは、シーメンスのM2M/IoT によるスマートファクトリーについて紹介する。

 

第4次産業革命「Industrie 4.0」

ドイツ政府は、2020年に向けて産業界のハイテク戦略を推進するため、2012年3月に「ハイテク戦略2020行動計画」注1を承認。これに基づいて、工場分野では「スマートファクトリー」として、「Industrie 4.0」という国家戦略プロジェクトを策定し、推進している。 「Industrie 4.0」とは、図1に示すように、第1次(蒸気機関)、第2次(電力活用)、第3次(エレクトロニクス+IT)に次ぐ、第4次の産業革命として位置づけられている。 この第4次産業革命の核となるのは、CPS(サイバーフィジカルシステム)による新しい生産システムである。具体的には、センサーネットワークのようなリアルな通信技術(フィジカル)とインターネット上(サイバー空間:クラウド)のコンピューティング能力を連携させる新生産システムだ。すなわち、M2M/IoTを適用した生産システムであり、IoT(技術)とIoS(サービス)の両側面を備えている(図2)。


▼注1
High-Tech Strategy 2020 Action Plan
 
 

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