[スペシャルインタビュー]

oneM2Mも視野に入れて普及・拡大するWi-SUN!

―Wi-SUNアライアンス議長 Phil Beecher(フィル・ビーチャー)氏に聞く―
2014/08/01
(金)

2. ZigBeeアライアンスとWi-SUNアライアンスの違い

─編集部:ところで、最近よく比較されるのですが、ZigBeeアライアンスとWi-SUNアライアンスはどのように違うのでしょうか。

Beecher:両者にはいろいろな違いがありますが、大局的に見ますと、ZigBeeアライアンスは、アプリケーション層から物理層までしっかりと独自のプロトコル体系(当初は2.4GHzを中心に)ができ上がっており、幅広い用途に適用できる体系となっています。 これに対して、Wi-SUNアライアンスのプロトコル体系は最初からオープンなIPを基本に、IEEEやIETFなどの国際標準規格を採用し、通信にフォーカスした通信プロトコル体系となっています(図1)。

このため、ECHONETコンソーシアムやOpenADRアライアンスなどのような、上位層のアプリケーションに関する他のアライアンスや団体などと協力関係がつくりやすくなっています(図2)。 

また、最近Wi-SUN対応の半導体チップが、ADI(アナログ・デバイセズ)やTI(テキサス・インスツルメンツ)をはじめ、SEMTECH、Maxim、Silicon Labs、LAPIS Semi-conductor、Atmel、MegaChips、パナソニック他などから、続々と発表されてきていますので、Wi-SUN対応のモジュールや製品の開発がいっそうしやすい環境となってきています。
 


◆図1 出所
〔「SmartGrid ニューズレター」2014 年4 月号、インプレスビジネスメディア刊〕

◆図2 出所
http://www.wi-sun.org/assets/20131016-wi-sun-introduction-euw-0v01.pdf〕 

 

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