今後の展開:すぐそこに見えてきたIoT革命のシナリオ
これまで、新世代へと進化した「SORACOMプラットフォーム」や「SORACOM Air for セルラー plan-K」を見てきた。これらは、今後のIoTビジネス市場を大きく拓く動きを先導するサービスとして期待されている。
現在、IoT分野においてはネットワークの面から大きな2つの流れが注目されている。1つは、2019年から商用サービスが提供されようとしている第5世代(5G)の流れである。もう1つは、IoTに特化したLPWAの流れ(セルラーLPWA、非セルラーLPWA)である。
特にLPWAは、接続デバイスの数が、数万、数百万、数十億、数百億単位と、桁違いに大きく、さらにビッグデータ、AIなどとも連携した動きとなってきた点で注目を集めている。
非セルラーLPWA分野では、LoRaWANは無線局免許も不要で自社で基地局を設置できるため、主要キャリアだけでなくさまざまな企業が続々と市場に参入してきた。また、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は2018年3月に、「Sigfox」(2017年2月サービス開始)が国内で100万回線を突破したと発表している。
一方、「セルラーLPWA」については、KDDIが2018年1月から「KDDI IoT通信サービスLPWA(LTE-M)」(Cat.M1)を、ソフトバンクが2018年4月からNB-IoTおよびCat.M1(LTE-M)の商用サービスを、それぞれ開始した。
また、NTTドコモはパナソニックと共同で、2018年秋を目処に、LoRaWANとLTE-M(Cat.M1)を用いて、東京、大阪、滋賀などの各地域で、合計1,000台規模という日本初の大規模なLPWA通信機能対応の家電を用いた実験を開始する。両社は、これによってLPWAを搭載したIoT家電の技術とビジネスモデルの確立を目指す、と発表した(2018年3月1日)。
すぐそこに、第5世代(5G)とLPWAによる本格的なIoT革命のシナリオが見え始めてきた。
SORACOMプラットフォームの活躍に、注目が集まっている。