WiBroの契約者数、サービス利用料
【1】WiBroの契約者数
初期段階のサービスはソウル中心の制限されたサービスを実施しています。現在、サービス提供範囲の拡大を推進中で、2006年9月現在、KTのWiBro加入者数は854人、SKTの加入者数は217人となっており、予想よりも少ない状況となっています。
【2】WiBroサービスの利用料
<1>KTの場合
(1) KTは、6か月間のプロモーション期間(2006年6月30日~2006年12月31日)には完全定額制(16,000ウォン:約1,600円)と、表1に示す3種類(選択肢1~3)の一部定額制など4種類の特別料金制を適用する。
(2) プロモーション期間終了後は表2に示す料金制度となる。
<2>SKTの場合
(1) SKTは、9か月間のプロモーション期間(2006年6月30~2007年3月31日)には、完全定額制(30,000ウォン:約3,000円)でサービスを提供する。
(2) プロモーション期間終了後は、表3に示す料金制となる。
世界におけるWiBroの展開
現在、世界各国では、モバイル・ブロードバンドの市場を拡大するために、いろいろな方式が検討されていますが、ここでは、「WiBroをベースにしたモバイルWiMAXサービス」の導入に関する検討状況を紹介しましょう。
表4に、これまで行われてきたWiBroの試験および商用サービスの計画状況を示しますが、この中で特徴的なことをまとめると、次のようになります。
(1) WiBroのフィールド実験は、すでに米国のスプリント・ネクステルをはじめ、イギリスのBT、日本のKDDI、NTTなどが実施しています。
(2) アメリカの第3位の携帯通信事業者であるスプリント・ネクステル(SprintNextel)は、2008年1月目指してモバイルWiMAX(WiBro)網を構築し、無線データ・サービスを提供する予定です。
(3) ブラジルのTVA、ベネズエラ(Venezuela)のケーブル会社であるオムニビジョン(Omnivision)なども2006年末目指して、WiBroサービスを提供する予定です。
(4) 米国ミシガン地域事業者であるアリアリンク(Arialink)とクロアチア(Croatia)の代表的通信事業者のH1は試験サービスに続いて、2007年上半期にWiBroの商用サービスを開始する予定です。
(5) イタリアのTIM(テレコム・イタリア・モバイル)も2007年中に商用サービスを計画しています。すでに、TIMは、2006年のトリノ冬季オリンピックで実験サービスを実施しています。
以上のようなことも含めて、現在、世界の約20カ国でWiBroサービスの導入が検討されています。