世界初の家庭用電池式水素警報器を開発、新コスモス電機

スコットランドでのグリーン水素プロジェクトに採用

インプレスSmartGridニューズレター編集部

5月29日 0:00

世界初の家庭用電池式水素警報器

 新コスモス電機株式会社(以下、新コスモス電機)は、家庭内でエネルギーとして使用する水素の漏洩を検知するための警報器「HL-310」を開発した。電池で駆動する家庭用の水素警報器は世界初だという。HL-310は、英SGNがスコットランドで進めるグリーン水素プロジェクト「H100 Fife」に採用された。2025年5月27日に発表した。

図1 家庭用電池式水素警報器「HL-310」

出所 新コスモス電機株式会社 ニュース 2025年5月28日、「新コスモス電機 世界初の家庭用電池式水素警報器を開発」

独自のMEMS-CHセンサで長期駆動を可能に

 従来、都市ガスやLPガスといった可燃性ガスを検知するガスセンサは消費電力が大きく、家庭用のガス警報器をメンテナンスせずに長期間にわたって使用するにはAC電源が必要だった。HL-310は、同社の従来センサと比べて体積を約1/500に、消費電力を1/600にした独自の水素用「MEMS-CHセンサ」を採用しており、電池駆動でありながら、メンテナンスを約5年間せずに使用できるという。

図2 新コスモス電機株式会社が開発した「MEMS-CHセンサ」

出所 新コスモス電機株式会社 ニュース 2025年5月28日、「新コスモス電機 世界初の家庭用電池式水素警報器を開発」

 MEMS-CHセンサは、半導体製造で用いられる微細加工技術のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)注1を熱線型半導体式センサ(CHセンサ)に応用し、開発した。

100%グリーン水素を家庭に供給する実証で採用

 SGNが実施するH100 Fifeは、100%グリーン水素注2を家庭に供給するためのネットワークを、スコットランドのファイフ行政区に構築する実証プロジェクト。家庭における水素利用の実用性と安全性を確認する。参加者宅の天井にHL-310を設置して室内の水素漏れを監視する。
 SGNは、スコットランドとイングランド南部で天然ガスとグリーンガスの流通ネットワークを管理している英国の企業。

図3 天井に設置された「HL-310」

出所 新コスモス電機株式会社 ニュース 2025年5月28日、「新コスモス電機 世界初の家庭用電池式水素警報器を開発」

 新コスモス電機によれば、近年、ヨーロッパでは、家庭用のコンロや暖房、電力貯蔵に水素が活用されている。水素は、空気中の爆発範囲が4%〜75%と広く、可燃性ガスの中でも爆発や火災が発生しやすい。そのため、密閉された空間で漏えいすると危険であり、家庭で使用するには安全対策が必要である。


注1:MEMS(Micro Electro Mechanical Systems):半導体の製造技術を応用し、機械部品と電子回路を1つの微細なチップにまとめる技術。
注2:グリーン水素:再生可能エネルギーで作られた電力で水を電気分解し、製造される水素。

参考サイト

新コスモス電機株式会社 ニュース 2025年5月28日、「新コスモス電機 世界初の家庭用電池式水素警報器を開発」

新コスモス電機株式会社 技術情報、「世界中のご家庭に安心をお届けするために」

H100 Fife 公式サイト

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