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大和ハウス、シグマパワーホールディングスら、岐阜県飛騨市内における小水力発電プロジェクトに着手

2015/02/04
(水)
SmartGridニューズレター編集部

大和ハウス工業株式会社(以下:大和ハウス、大阪市北区、代表取締役社長:大野直竹)は、株式会社東芝(以下:東芝、本社東京都港区、取締役 代表執行役社長:田中久雄)の子会社であるシグマパワーホールディングス合同会社と坂本土木株式会社(以下:坂本土木、岐阜県飛騨市、代表取締役社長:坂本重雄)の3社は合同で、水力発電事業会社であるDTS飛騨水力発電株式会社を2014年12月22日に設立し、岐阜県飛騨市内における小水力発電プロジェクトを進めていくことを発表した。

同プロジェクトでは、岐阜県飛騨市宮川町において発電出力約2MWの水力発電所を2015年4月(予定)より建設を行い、2017年11月(予定)から売電を開始する。

年間予定発電量は12,060MWhで、再生可能エネルギーの固定買取制度を活用し、発電した全電力を20年間、大和ハウス工業が新電力会社(PPS※1)として全量買取し、電力小売事業の電力として法人企業に電力販売を行う。発電機は東芝製を使用、土木工事および「DTS飛騨水力発電所」(仮称)の運営管理については坂本土木が行う。

大和ハウスは、水力発電を再生可能エネルギーの中でも安定した発電電力量を期待できるものと考え、同社初の水力発電事業に取り組む。今後も「風」「太陽」「水」の再生可能エネルギーの電源開発に積極的に取り組み、電力小売事業の拡大を目指す。

水力発電所の概要
名称 「DTS(ディーティーエス)飛騨水力発電所」(仮称)
所在地 岐阜県飛騨市宮川町
発電出力 1,969.5kW
第一発電所(970kW)、第二発電所(999.5kW)
年間予定発電量 約12,060MWh/年
CO2削減量 年間約7,000t(予定)
着工予定 2015年4月
竣工予定 2017年10月
売電開始予定 2017年11月
事業期間 2017年11月~
(再生可能エネルギーの固定買取制度後も事業を継続する予定)
発電機 東芝製の水力用発電機
対象河川 一級河川神通川水系 宮川の支流
鉄管路長さ 全長1,772m
発電事業者 DTS飛騨水力発電株式会社
設計・施工 東芝、坂本土木
総事業費 約28億円
年間売電売上 約3.8億円

 


※1:特定規模電気事業者(PPS)[Power Producer and Supplier]
読み方:とくていきぼでんきじぎょうしゃ
内容:50kW以上の需要家に電力を小売りする新規参入事業者
契約電力が50kW以上の需要家に対して、一般電気事業者(東京電力電等10社)がもつ電線路を通じて電力供給を行う事業者。いわゆる小売自由化部門への新規参入者のこと。PPS(Powor Producer and Supplier、特定規模電気事業者)とも呼ばれる。該当する事業者としては、事業開始がもっとも古いダイヤモンドパワーの他、NTTグループのエネットなどが有名。また、最近では日産自動車が2011年の4月1日に登録している。2012年1月5日現在で49社の登録がある(経産省資源エネルギー庁調査)。

■リンク
大和ハウス
東芝
坂本土木

 

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