2016年4月12日、NTN株式会社(以下:NTN、大阪市西区、代表取締役社長:大久保 博司)は、三重県桑名市に位置する同社先端技術研究所の敷地内に、風力、水力、太陽光を活用して発電したエネルギーを電気自動車(EV)や野菜工場などへ循環させるエネルギー循環モデル「グリーンパワーパーク」を設立したことを発表した。
写真1 施設イメージ
NTNは、2015年4月から中期経営計画「NTN 100」をスタートし、2018年3月に迎える創業100周年と、次の100年の持続的成長に向けた諸施策を推進しており、経営資源を重点分野へ集中する「攻める経営」では、自然エネルギー事業を重点施策のひとつと位置づけ、高効率な翼と独自技術を活用した小形風力発電装置や小水力発電装置の開発に取り組んでいる。
同パーク内には、NTNが開発した垂直軸風車を3基、小水力発電装置を1基、風力と太陽光のハイブリッド街路灯を3基を新たに設置し、自然エネルギー関連装置の実証実験をおこなう。(写真2参照)
写真2 発電エネルギーを活用したEVの試乗会
垂直軸風車は、どの方向から吹く低速の風でも回り始め、風速2m/秒で発電を開始するほか、ほとんど騒音を発しない。小水力発電装置は、農業用の水路や下水道など、小さな水流がある場所で使用可能で、特殊な形状のプロペラの羽根が効率的に水をとらえる構造となっている。これらの装置により発電した電力は、低炭素化社会を実現する具体的な事例として、EVの充電や野菜工場の夜間照明などに活用される。各装置の発電量や、蓄電、消費の状況は、コントロール室で常時モニタリングすることで最適に制御し、CO2を排出しないクリーンな自然エネルギーを効率的に循環させる。
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