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住友電工、オーストラリアの大学と共同で集光型太陽光発電の実証実験を開始

2017/01/25
(水)
SmartGridニューズレター編集部

住友電気工業は、オーストラリアのクイーンズランド工科大学と共同で、集光型太陽光発電の実証実験を始めたと発表した。

住友電気工業(住友電工)は2017年1月25日、オーストラリアのクイーンズランド工科大学と共同で、集光型太陽光発電(CPV:Concentrator Photovoltaics)の実証実験を始めたと発表した。クイーンズランド州政府の協力を得て、同州レッドランドにある州政府関連の研究施設内に住友電気工業製のCPV設備を設置した。実験期間は2年間の予定。総発電量などのデータを計測し、CPVがもたらす経済効果を検証するとしている。

図 クイーンズランド州政府関連の研究施設内に設置したCPV実証実験設備

図 クイーンズランド州政府関連の研究施設内に設置したCPV実証実験設備

出所 住友電気工業

住友電気工業はCPVを、日射量が多く高温となる地域に適した発電設備としている。変換効率が40~50%となる化合物半導体を発電素子とし、モジュール表面に張ってあるレンズで、直射日光を数百倍に集光して発電素子に当てて発電する。さらに、CPVシステム全体が、太陽の動きに合わせて向きを変えることで最大限の発電量を確保する。モジュール単位の変換効率は、一般的なシリコン結晶を使った太陽光発電モジュールのおよそ2倍になるという。

図 CPVモジュールの構造と、モジュール全体が太陽の動きに合わせて動う様子。右側はCPVと一般的なシリコン結晶を使った太陽光発電モジュールの発電出力を比較したグラフ

図 CPVモジュールの構造と、モジュール全体が太陽の動きに合わせて動う様子。右側はCPVと一般的なシリコン結晶を使った太陽光発電モジュールの発電出力を比較したグラフ

出所 住友電気工業

住友電気工業によると、オーストラリアは直射日光が当たる土地が多く、CPV導入に向くという。さらに、クイーンズランド州は日照環境が良く、地球環境改善に対する強い意識がある。同州は再生可能エネルギーの普及率を、2030年までに現在の4.4%から50%に引き上げるという目標を掲げている。住友電気工業は今回の実証実験に限らず、オーストラリアでの再生可能エネルギー活用に向けて貢献していくとしている。


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住友電気工業

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