オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学(University of New South Wales)は2018年1月15日、大規模太陽光発電所(メガソーラー)から15年間に渡って電力を購入する契約を締結したと発表した。大学で消費する電力をすべて、この太陽光発電所が発電した電力でまかなえるとしている。
図 ニューサウスウェールズ大学の本部キャンパス
出所 University of New South Wales
ニューサウスウェールズ大学は、オーストラリアでメガソーラーを運営するMaoneng Australiaと、オーストラリアのエネルギー事業者であるOrigin Energyと契約を交わし、年間124GWh(1億2400万kWh)の電力を2019年から15年間購入する。その電力はMaoneng Australiaが建設中のメガソーラー「Sunraysia Solar Farm」から供給する。Origin Energyは電力を途切れさせることなく、ニューサウスウェールズ大学に送電する役目を担う。
図 Maoneng Australiaが建設中のメガソーラー「Sunraysia Solar Farm」の完成予想図
出所 Maoneng Australia
Sunraysia Solar Farmは2018年末に建設を開始し、2019年第2四半期から商業運転を開始する予定。最大出力は200MW(20万kW)で、年間発電量は530GWh(5億3000万kWh)となる見込み。Sunraysia Solar Farmの商業運転開始まではOrigin Energyが電力を供給する。
ニューサウスウェールズ大学は2020年までに、大学で消費するエネルギーをすべてCO2を発生させないものに転換するという目標を掲げている。総長のIan Jacobs教授は「今回の契約では地球環境の面だけでなく、経済的にも魅力的な電力を調達できた」と語り、化石燃料で発電する電力と比べてもコスト競争力がある価格で電力を調達できたことを明かしている。